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老施協ダイジェスト

ケアニンShort Films season3 ~折り鶴の思い出~ シリーズ初の短編映画を製作し一般公開へ

2023.12 老施協 MONTHLY

POINT

  1. 「介護」のエピソードを盛り込んだ特養での物語
  2. 約19分の短編映画。12月1日から一般公開をスタート

 全国老施協の介護人材対策委員会では、映画「ケアニン」シリーズとコラボレーションし、スピンオフショートムービーを制作している。特別養護老人ホームで繰り広げられるエピソードの中で、介護職員の思いや介護の仕事の魅力を描く。第3弾の今回は、シリーズで初の短編映画(約19分)となった。

 主役の介護福祉士・平石未来は、第1弾・第2弾にも出演している池田朱那が演じる。特別養護老人ホームで介護の仕事を始めて3年目を迎えた未来。未来が勤める施設で開催された中途採用者向け施設見学会の参加者の中には、その後介護職員として働くことになる加藤(転職を考えるサラリーマン)や美香(復職を考える専業主婦)、施設に入居している祖母のことが心配な中学生の千穂の姿があったーー。ストーリーは、「介護作文・フォトコンテスト」の作文部門の受賞作を原案として展開していく。(作品タイトル:「夕立雨とアメリカンドッグ」「しあわせの千羽鶴通り」「なくしもの」「日々一期一笑」)。また、エンドロールには、フォト部門の受賞作を採用している。

 企画・脚本・プロデュースは、映画「ケアニン」シリーズの山国秀幸氏が務め、主題歌は、映画の主題歌を担当してきた香川裕光氏が書き下ろした「この世界」。NHK BSプレミアムのドラマ「ライオンのおやつ」(2021年)、映画「海岸通りのネコミミ探偵」(2022年)などの監督を務めた進藤丈広氏がメガホンを取った。

ケアニンShort Films season3

(介護職のイメージ向上発信事業)
制作発表:11月11日(介護の日)
記念公開:11月30日(全国大会・研究会議)
一般公開:12月1日より

 これまでのケアニン Short Films(4作品)、ケアニン Short Films season2(4作品)は、YouTubeで公開されており、現役の介護職員をはじめ、多くの視聴者からメッセージが寄せられている。

映画「ケアニン」シリーズとは

新人介護福祉士が主人公の映画「ケアニン~あなたでよかった~」(2017年)は、劇場公開後口コミで話題となり自治体や学校、介護施設などで自主上映会が拡大。2020年には、特別養護老人ホームが舞台の続編「ケアニン~こころに咲く花~」が公開され、シリーズ累計2500回以上の上映会が開催された。最新作は、若年性アルツハイマー型認知症の夫と家族の軌跡を描いた映画「オレンジ・ランプ」(2023年)。


取材・文=早坂美佐緒(東京コア)