最新制度解説

速報(JS-Weekly)

〈厚生労働省〉

第1号介護保険料、応能負担を強化し新たな財源に

JS-Weekly No.909

#第1号介護保険料 #応能負担 #低所得者負担軽減

所得の再分配機能強化によって制度の持続可能性を向上

 厚生労働省は12月22日、事務連絡「第9期計画期間に向けた第1号保険料に関する検討について」を発出し、65歳以上の介護保険料について、来年度から「応能負担」の性格をさらに強化する方針を示し、周知を求めた。

 低所得者の負担を軽減する措置を拡充するため、その財源として高所得者の負担を増やし、高齢者同士の再分配機能を強化して、制度の持続可能性を高める。

 来年度予算案の編成過程で正式に決定。同文書には、国が定める標準段階、標準乗率、基準所得金額などの成案を明示するとともに、見直しの趣旨や留意点をまとめたQ&Aも併せて公表している。

 現行、65歳以上の介護保険料は9つの標準段階を基に設定されている。今回の改正では、高所得層の段階を新設し、13段階とする。高所得者の保険料を引き上げた分を低所得者(全員が住民税非課税で年収が120万円以下の世帯、生活保護の世帯など)の負担を軽くする措置に充当していく。

 また、同省は、この財源を来年度の介護報酬改定にも投じる方針を示している。具体的には、各サービスの基本報酬の引き上げや、介護職員の賃上げなどの原資として活用するなど。

出典:厚生労働省

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