最新制度解説

速報(JS-Weekly)

〈政府〉

介護分野での生産性向上に向けてサービス類型ごとのロードマップ策定を

JS-Weekly No.904

#行政事業レビュー #介護の生産性向上

岸田首相より介護の生産性向上のための適切なKPI設定の指示も

 政府は11月12日の行政事業レビューで、厚生労働省が進めている介護分野でのロボット・ICT機器導入による生産性向上を推進する事業について、介護サービスごとのロードマップを策定し、取り組みの進捗を把握することを提言した。有識者によるレビューでは、生産性向上のアウトカム指標を定めているにもかかわらず、日本全体の進捗状況については、厚生労働省も把握できていないことを指摘。コアとなる一定のKPI(重要業績評価指標)を厚生労働省が策定して都道府県に報告を求めるようにして進捗を把握する必要があるとした。介護テクノロジーの導入は、地域医療介護総合確保基金を活用し行われ、メニューは厚生労働省が定めているものの、実際の運用は都道府県が行っている。

 厚生労働省は、岸田文雄首相より、介護の生産性の抜本的な向上のための適切なKPIの設定について指示を受け、検討に着手していると報告。都道府県とデータを共有しながら、同じ方向性で取り組んでいきたいとした。

 そのほか、次の点も提言された。

  • 先進的なモデル事業を創出し、横展開する
  • 導入推進を通じて、職員の配置基準の柔軟な取り扱いを可能にする
  • 導入費用やデジタル人材確保は事業の協働・大規模化で解決できる可能性があるため、小規模事業所への支援策を含めて課題を整理し後押しをする