最新制度解説

速報(JS-Weekly)

〈政府〉

経済財政運営と改革の基本方針「骨太方針2023」を閣議決定

JS-Weekly No.883

#骨太方針2023 #保険料負担の上昇抑制

保険料負担の上昇抑制が極めて重要と明記、2割負担の範囲拡大などは年末に結論

 政府は6月16日、経済財政諮問会議での答申を経て、「経済財政運営と改革の基本方針2023 加速する新しい資本主義~未来への投資の拡大と構造的賃上げの実現~」(骨太方針2023)を閣議決定した。柱となる少子化対策を進めるにあたり、歳出改革による公費の節減効果や社会保険の負担軽減の効果を活用するなどと明記し、「医療・介護の不断の改革によりワイズスペンディング(賢い財政支出)を徹底し、保険料負担の上昇を抑制することが極めて重要」としている。

 介護に関する方針は、次の通り。

  • 介護サービス事業者の介護ロボット・ICT機器導入や協働化・大規模化、保有資産の状況なども踏まえた経営状況の見える化を推進する
  • 賃上げや業務負担軽減が適切に図られるよう取り組む
  • 介護保険料の上昇を抑えるため、利用者負担の一定以上所得の範囲の取り扱いなどについて検討を行い、「年末までに結論」を得る
  • 介護保険外サービスの利用促進に係る環境整備を図る
  • 医療介護分野における職業紹介について、関係機関が連携して、公的な職業紹介の機能の強化に取り組むとともに、有料職業紹介事業の適正化に向けた指導監督や事例の周知を行う

 また、令和6年度の診療報酬、介護報酬、障害福祉サービス等報酬の同時改定に向けては、次のように示している。

  • 物価高騰・賃金上昇、経営の状況、支え手が減少する中での人材確保の必要性、患者・利用者負担・保険料負担への影響を踏まえ、「必要なサービスが受けられるよう、必要な対応」を行う
  • 「令和6年度予算編成に向けた考え方」を踏まえつつ、持続可能な社会保障制度の構築に向けて、当面直面する地域包括ケアシステムのさらなる推進のための医療・介護・障害サービスの連携等の課題とともに、医療・介護分野の課題について効果的・効率的に対応する観点から検討を行う

参考資料