最新制度解説

速報(JS-Weekly)

〈東京都健康長寿医療センター 〉

老化による筋力低下と交感神経の関わりを発見

JS-Weekly No.880

#交感神経 #筋萎縮 #サルコペニア

運動による筋萎縮の予防・回復が交感神経によるサポートの回復に役立つ

 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターは、筋力の維持に交感神経の反射性活動が寄与することが明らかになったとする研究結果を発表した。

 老化による影響で取り組むべき重要な課題として「サルコペニア」が挙げられる。日常生活に支障をきたすだけでなく死亡リスクを倍増させるサルコペニアでは、筋量の減少に比べて筋力の減少の程度が大きいことが分かっている。その原因は分かっていないが、筋が硬くなることや神経性調節機能の低下が影響すると考えられている。

 研究では、老化により運動神経とは関係ない交感神経性の筋緊張が起こりやすくなることが分かった。交感神経による筋力の調節機能は運動神経の働きを助けるが、筋緊張はそれを邪魔する可能性がある。加齢に伴う運動機能の低下は、交感神経によるサポートの低下と筋緊張の発生の増加、双方が関係していると考えられる。

参考資料