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速報(JS-Weekly)

第258回 社保審・介護給付費分科会が開催される

▶小泉副会長、通所介護、短期入所生活介護について意見

 厚生労働省は6月15日、第258回社会保障審議会介護給付費分科会を開催した。議題は以下のとおり。

 

【議題】
1.令和9年度介護報酬改定に向けて(通所介護、認知症対応型通所介護、地域密着型通所介護、療養通所介護、通所リハビリテーション、短期入所生活介護、短期入所療養介護)

 全国老施協から委員として出席した小泉立志副会長は、通所介護、短期入所生活介護について意見をした。

 

▶通所介護は在宅生活を継続するための極めて重要なインフラと強調したうえで、5つの視点から意見

①経営実態と基本報酬
 国の調査では収支差率は6.2%とあるが、実際の収支差額は毎月37万円程度に過ぎない。全体平均より利益率が高いという理由でマイナス改定となれば、廃業に直結しかねないため、サービスの質・量の維持のための基本報酬底上げは不可欠だ。

②総合事業への移行に対する懸念
 要介護1・2の訪問・通所介護の、総合事業への移行には断固反対する。この層は単なる「軽度者」ではなく、支援が弱まれば、短期間での重度化や認知症の悪化を招きかねない。総合事業は受け皿として機能しておらず、移行の強行によって致命的な地域格差の拡大や、地域包括ケアシステムの崩壊につながる。軽度者へのサービスを削減するのではなく、自立支援・重度化防止機能を強化するための訪問・通所介護への適切な評価と基盤整備が必要だ。

③加算要件の緩和と認知症ケアの推進
 自立支援・重度化予防に向けた対応としては、①個別機能訓練、栄養改善、口腔機能向上の一体的推進のため、現行の加算要件を一定程度緩和すべきであり、②認知症加算の「常勤専従要件」などの厳しい制約についても柔軟な「配置要件」へと緩和し、人材不足のなかでも現場のケアが実践しやすくなる見直しを検討すべきだ。

④物価高騰・地域特性(送迎)への配慮
 入浴サービスの燃料費等の高騰による負担増は、事業所努力の限界を超えており、報酬上の配慮が必要だ。送迎に関しては、共同送迎の規制緩和を進めるとともに、中山間地域や積雪地帯など、冬期の送迎長期化で燃料費・人件費が嵩む地域は、特別地域加算の対象とするなど、通常の報酬とは別の「別途加算」での手厚い配慮を求める。

⑤加算整理のあり方
 手続き簡素化に向けた加算の整理・統合の方向性には賛同するが、算定率が高い加算を単純に基本報酬へ組み入れる手法は、単価引き下げと報酬減少を招くため反対だ。議論は「政策的必要性」を考慮すべきだ。算定率が低い栄養・口腔加算は予防に不可欠なため推進すべきであり、「中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算」は算定率が低くても必要であるため、要件が厳しいために低くなっていないかの検証が必要だ。逆に算定率が高い入浴介助加算は包括化せずに、加算単価を引き上げ、原価に見合った適正評価を行うべきだ。

 

▶短期入所生活介護は在宅生活の限界を高める最後の砦として機能していると言及したうえで、4つの視点から意見

①小規模・併設型の経営実態と加算要件の見直し
 全体の約84%を占める併設型の多くは小規模で、個別機能訓練加算や看護体制加算などの「専従要件」や「本体施設の配置とは別に、必要な配置を求める要件」が加算算定の大きな壁となっている。特養等の本体施設の職員との連携や「併任・兼務」を柔軟に認めるなど、専従要件の大幅な緩和や、定員規模を考慮した加算設計が必要だ。

②医療・看取り連携の実態と評価
 医療系が母体以外の単独・福祉系施設では、外部医療機関との連携に要する事務的・人的負担が重い。看取り期における需要は高まっているものの、「看取り連携体制加算」は特養本体に比べ期間も加算額も少なく、ショートステイの受け入れインセンティブにならない。適正な評価体系への見直しを求める。

③長期利用ルールと事務負担の軽減(簡素化)
 長期利用時の複雑なルールは、事業者への過度な給付管理と説明義務に加え、利用者側の不信感の原因にもなる。
 まず、「連続して30日を越えてサービスを受けている場合の長期利用者減算」「60日超の長期利用の報酬単価」は、認定期間の半分の範囲内であれば、途中に1日の自費負担を挟まず、保険適用のままで利用可能に見直すべきだ。
 あわせて、減算適用する場合でも、複雑な「60日超の専用単位」ではなく、改定前のように、「一律の減算処理」とする、シンプルな制度設計に立ち返るべきだ。

④送迎加算の対象となる送迎の範囲の見直し
 燃料費の高騰、車両維持費、人件費などを考慮し、デイサービス等と同様に単価の見直しが必要だ。
 また、送迎範囲については、令和6年度介護報酬改定で示された「通所系サービスにおける送迎に係る取扱いの明確化」のうち、送迎の範囲についての取扱いをショートステイにも拡大いただくとともに、利用者家族の身体的及び精神的負担の軽減を目的として、送迎の範囲に「医療機関」を含めることを検討いただきたい。

 

(参考資料:https://www.roushikyo.or.jp/index.html?p=we-page-menu-1-2&category=19325&key=21769&type=contents&subkey=612782