最新情報

速報(JS-Weekly)

認知症の高齢者が2040年には約1,200万人に

#高齢社会白書 #認知症

▶政府「高齢社会白書」で推計される

 政府が6月10日に閣議決定した令和7年版「高齢社会白書」(全体版)において、認知症高齢者数等の推計が明らかになった。

 同白書の「健康・福祉」の項目には、令和5年度の65~69歳、70~74歳及び75~79歳の男女の新体力テスト(握力、上体起こし、長座体前屈、開眼片足立ち、10m障害物歩行、6分間歩行)の合計点は、男女とも向上傾向にあるとされ、健康上の問題で日常生活に制限のない期間(健康寿命)は、令和4年時点で男性が72.57年、女性が75.45年となっており、それぞれ令和元年と比べてほぼ横ばいとなっている。一方で平均寿命はそれぞれ令和元年と比べて短くなっていると明記されている。

 65歳以上の者の死因別の死亡率(令和5年の65歳以上人口10万人当たりの死亡数)を見ると、「悪性新生物(がん)」が939.3と最も高くなっているとともに、近年では「老衰」が大きく上昇している。

 また令和4年から5年にかけて実施された調査によると、令和4年における認知症の高齢者数は443.2万人(有病率12.3%)、またMCIの高齢者数は558.5万人(有病率15.5%)と推計されている。

 この調査から得られた性年齢階級別の認知症及びMCIの有病率が令和7年以降も一定と仮定すると、2040年にはそれぞれ584.2万人(有病率14.9%)、612.8万人(有病率15.6%)になると推計され、合わせて約1,200万人の認知症高齢者の存在が予想されるとしている。

(参考資料)

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2025/zenbun/07pdf_index.html

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2025/zenbun/pdf/1s2s_02.pdf