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後期高齢者の健診、「検証が不十分」— 行政事業レビュー

#後期高齢者の健診 #厚生労働省が指摘 

 厚生労働省は6月17日に実施した行政事業レビューで、後期高齢者への健康診査事業の効果について「十分な検証がなされているとは言えない」と結論づけた。この事業は2024年度に32.5億円の予算を組み、疾病予防・重症化予防やそれに伴う医療費適正化を目的としている。

インセンティブ制度と受診率目標

 都道府県後期高齢者医療広域連合へのインセンティブ制度では、定期的に医療機関を受診している人の割合や、かかりつけ医を持っている人の数などを基に、健診受診率の目標を30%以上に設定している。

エビデンスと目標設定に疑問の声

 レビューの議論では、受診率向上による健康寿命延伸のエビデンスや目標設定方法について、有識者から疑問が上がった。取りまとめでは、投入された国費に見合う医療介護費用の削減効果について「一層の検証を進めるべき」とされた。また、受診率の目標設定については、健康寿命延伸への寄与という観点を考慮すべきと指摘されている。

新たな提言

 現在の目標は「全広域連合で受診率30%以上達成」となっているが、これに対して、人数のばらつきがある広域連合単位ではなく、対象者全体の受診率を指標とすべきだと提言された。

(参考資料:https://www.mhlw.go.jp/jigyo_shiwake/dl/r06_jigyou02a_day1.pdf