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速報(JS-Weekly)
新たな質問票で家族介護者の負担感を数値化し、支援を強化
#介護負担の早期発見 #CRA-J-10
国立長寿医療研究センターは、家族介護者の心身の負担を簡易に評価可能な新しい質問票「CRA-J-10」を開発し、4月に公開した。このツールは、介護者が直面する心理的および物理的ストレスを数値で示すことを目的としている。
開発された質問票は、日常生活への影響、ケアの受け止め、家族からのサポート、健康状態、経済的影響という5つの観点から、各2問、合計10問で構成されている。この簡略化された質問方式により、介護者自身やケアマネジャー、支援者が迅速かつ効果的に介護負担を評価できるようになる。
「CRA-J-10」を使用した初期の調査では、65歳以上の家族を介護している934人のデータから、負担感が高いほど抑うつの兆候が顕著になることが明らかになった。特に、重度の負担感を示すスコア範囲である41~50点を記録した人々の中で、86.4%が抑うつの兆候を示している。
この質問票の導入は、介護がもたらす心理的および物理的な負担を早期に把握し、必要な介護支援や健康対策を提供するための重要なステップ。さらに、このツールは介護者が自己の状態を自覚し、必要に応じてケアマネジャーや地域包括支援センターに相談するきっかけとなることが期待されている。
高齢社会における健康の研究を進める千葉大予防医学センターの河口謙二郎特任助教は、この質問票が支援者間での情報共有を促進し、チームでの家族支援に寄与する可能性を強調している。また、質問票は長寿研の公式ホームページから自由にアクセス可能で、広く公開されているため、多くの介護者や専門家に利用されることが期待されている。