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速報(JS-Weekly)

2030年、介護と仕事の両立問題による経済損失が深刻化

#介護と仕事の両立 #ビジネスケアラー 

 経済産業省は3月26日、従業員が働きながら家族を介護することで生じる労働生産性の低下や離職に伴う経済損失が、2030年には大企業のモデルで1社当たり年6億2415万円になるとの試算を公表した。従業員1人当たりでは20万8000円になる。中小企業のモデルでは1社当たり773万円、従業員1人当たり7万7300円になると推計している。

 試算は仕事と介護の両立を支援するための経営者向け指針に盛り込んだ。高齢化を背景に家族を介護する人は2020年の678万人から2030年には833万人まで増え、うち約4割の318万人が働きながら介護する「ビジネスケアラー」となると予測。仕事と介護の両立困難により、企業全体で計9兆1792億円の経済損失が生じると見込んでいる。

 従業員3000人の大企業製造業をモデルとした場合、生産性低下などで1社当たり年5億5407万円、介護離職で年7008万円の損失が生じると試算。従業員100人の中小製造業ではそれぞれ686万円、87万円の損失になると推計した。

 指針では、企業トップが自ら両立支援を推進する意向を示したり、相談窓口や支援制度を明示したりすべきだとした。