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〈厚生労働省〉
第234回介護給付費分科会、運営基準、基準費用額などについて議論
JS-Weekly No.906
#運営基準 #複合型サービス #基準費用額 #介護報酬改定
厚生労働省は12月4日、「第234回社会保障審議会介護給付費分科会」を開催した。
今回は、前回の介護給付費分科会に引き続き、令和6年度介護報酬改定に向けてサービス横断的事項について議論が交わされた。協議題は以下の通り。
1.令和6年度介護報酬改定に向けて
- 運営基準に関する事項
- 多床室の室料負担
- 複合型サービス(訪問介護と通所介護の組合せ)
- その他(基準費用額、総合マネジメント体制強化加算、終末期の薬学管理、定期巡回・随時対応型訪問介護看護における訪問看護関連加算等の取扱い)
古谷参与、運営基準に関する事項、複合型サービス、基準費用額について質問と意見
本会から委員として出席した古谷参与は、以下の意見と質問を述べた。
運営基準に関する事項について
経過措置期間を「1年間」から「一定期間」としたことは評価するが、特養における協力医療機関との連携に関する調査によれば、協力医療機関の緊急対応「あり」の割合は、特養全体で23.2%にすぎない。この状況を考えれば、本来は努力義務として行政や医師会の協力を得ながら着実に推進していくべきものである。
一定の経過措置期間を設けた上で義務化する場合でも、経過措置期間中に実状と課題を調査し、高い割合で実現可能なのか慎重に検討すべきである。相手がある話であり、環境が十分に整わない中で、いきなり施設側に最低基準上又は報酬上不利益となり得る義務を課すのは不適切である。
複合型サービスについて
今回見送り案に賛成である。複合型サービスは、現状のサービスを活用する事で人材の有効活用や柔軟な対応による質の高いサービス提供が期待できる。そのため、実証事業等を通じて、適切なサービス提供、健全な運営が維持できるような基準と報酬を検討していただきたい。
基準費用額について
介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設等は経営的に大変厳しい状況であることから、居住費に関して基準費用額を引き上げて利用者にご負担いただくことは、大変心苦しいが施設サービス存続のためには必要であり、賛成する。
〔古谷参与質問〕
基準費用額のうち食費に関してはどのような状況となっているのか確認したい。
〔厚労省回答〕
経営実態調査の結果、食材料費の支出については全体として大きく伸びてないことから、今回まずは光熱水費の提案をさせていただいた。引き続きご意見を頂きながら検討していきたい。
〔古谷参与意見〕
足下の食材費の高騰で食事の質の低下を招きかねない状況である。今回、基準費用額の引き上げが無いとしても、食費高騰分については、緊急経済対策にかかる補正予算で介護事業者に予算が十分いきわたるようご配慮願うとともに、食費の最新のデータを注視し、基準を超える様であれば期中であっても見直しをお願いしたい。