こころとからだ
Vol.03 肌トラブル
高温多湿になる梅雨の時期に目立つのが肌のトラブル。
かゆみ・湿疹や、白癬菌が原因の水虫などは特に悪化しがちです。生活習慣を見直して、体内のじめじめを一掃させる工夫を心がけていきましょう。
梅雨は、湿気によってカビ(真菌)が発生しやすい季節。そのカビが肌に棲みつくと、さまざまなトラブルが引き起こされてしまいます。
最も代表的なのが「水虫」。カビの一種である白癬菌が原因で、感染すると靴下や靴のなかなど湿度の高い環境で悪化していきます。介護施設や公共施設では浴室の足ふきマットや、入浴時に水虫にかかった人から剥がれ落ちた角質などが感染経路となることが多いとされています。
相互間の感染を予防するためにも、この時期は特に注意が必要です。
予防のポイントは「清潔」。介護前後の流水による手洗いはもちろん、自宅での入浴時には足指の間を念入りに洗浄し、しっかりと水分を拭き取ることが肝心です。仕事中は、素足で通気性のよい穴あきサンダルを履くのも得策です。足裏があたる部分はアルコールスプレーなどで消毒するとより効果的でしょう。
また梅雨時に湿疹やかゆみが強くなるという人は、東洋医学でいう「湿熱」という体質であることが考えられます。食べすぎや飲みすぎ、肥満などが原因で体内の熱をうまく発散できず、体に湿気が残ってしまうことによって起こるもので、現代人に多い症状の一つです。
対策としては、まず湿熱を生み出しやすい脂っこい物、味の濃い物、香辛料、アルコールなどの摂取量を減らすことからはじめましょう。代わりに体内の余分な水分と熱を排出する働きのある玉ねぎ、セロリ、トマト、豆腐、すいかなどを積極的に摂取すると、からだが徐々に軽くなり、肌の状態も落ち着いてくるでしょう。
喉が渇いた時には冷たい水やジュースをがぶ飲みせず、利水作用や解毒作用のあるドクダミ茶やハトムギ茶を飲むのもよい方法です。さらに溜まった湿熱を消費するために、ウォーキングやストレッチなど軽い運動も行うと効果的です。
仕事中に汗をかきやすい人は、市販の汗拭きシートなどを活用して、肌の清潔を保つことも心がけてください。小さな工夫で、じめじめした季節を快適に乗り切りましょう。
取材・文=和場まさみ