こころとからだ

健康TIPS

Vol.01 腰痛

 やりがいを持って介護の仕事を続けるためには、自分自身の心と体の健康を「二の次」にしないことが大切です。「職業病だから」とあきらめないで、今日からケアを始めてみませんか。
 第1回は介護職の悩みNo.1の腰痛。腰を守る動作とストレッチ法を知って予防しましょう。


 腰痛の原因はさまざまですが、介護の現場では、ベッドや車椅子への移乗、トイレや入浴介助など前屈みになっての重労働が腰への負担になっていることは多くの方が経験済みだと思います。このとき骨盤は後傾し、背骨の正常な「S」状のカーブが「C」状へと変化しているため、腰だけでなく首や肩にも痛みが生じてしまうのです。
 こうした腰への負担を軽減するためには、生理的な弯曲を保ったままの動作を意識することが重要です。負荷のかかる作業の際は、足幅を広く保ち、膝を軽く曲げて腰を落とした姿勢を心がけましょう。また移乗の際は、からだを密着させて介護者が足を広げて支えることが腰痛予防につながります。
 日頃から、背骨と腰部をしなやかに保つことが予防につながります。介助前と介助後には、腰をはじめ全身を動かすストレッチを行う習慣をつけましょう。腰に重だるさを感じた時や、入浴後に行うのも効果的です。

 

取材・文=和場まさみ