福祉施設SX
「JSフェスティバル in 滋賀」を終えて 会場統一で実現した 学びの共有
大会・フォーラム委員会の バックアップのもと 会員数の少ない滋賀県での開催に挑戦
一昨年の暮れに全国老施協から滋賀大会の開催を打診されたときはたいへん悩みました。というのも滋賀県は全国老施協の施設会員が33施設と非常に少ないので、無事に開催できるか危惧する声がありました。しかし大会・フォーラム委員会のバックアップを全面的に受けられるという点が非常に心強く、また日常的にお付き合いいただいている近畿老人福祉施設協議会の先生方からも「応援する」ということばをいただき、開催に挑ませていただくことにしました。
大会を終えて振り返ってみると、会場となった「びわ湖大津プリンスホテル」が京都や大阪などの都市部から近いことも幸いし、予想以上に多くの方に集まっていただき、盛況のうちに閉幕となりました。ご協力いただいた関係者の皆さまに心より感謝申し上げます。
学びと一体感を重視した プログラム
今回は会場のスペースに限りがあることや、エンターテインメントのコンテンツを多く集められないという背景もあり、プログラムの流れはできるだけシンプルにして、より実践的な学びと課題解決のヒントを提供することに重点を置きました。
過去2回とは異なり、1日目は1会場で参加者全員が同じコンテンツを共有する形式を採用したことは、一体感と方向性の共有につながったと思います。
テーマには女性活躍やICTなど、時宜にかなったものを取り上げ、また研究者や実践者との連携をより強化しました。翌日から介護の現場に戻った皆さまにとって、この大会で得たものが大きな刺激となり、持ち帰った知識や体験が何よりのお土産となって施設の経営やケアの質向上につながっていれば幸いです。
もともと会員数が少なかった滋賀県ですが、この大会の開催を機会に入会の機運が高まりつつあります。登壇した皆さまの発表を聞いて、こんなに頑張っている方が全国にたくさんいるなら、自分たちも全国老施協とともに歩んでいきたいと思う施設が増えたことを実感しています。
視認性にこだわった 琵琶湖ブルーのユニホーム
今回、スタッフは全員、視認性の高いユニホームを着用し、参加者への案内をスムーズに行えるようにしました。過去の2回の大会で、会場の場所の確認などで迷われる方が多いことから、一目でスタッフとわかるジャンパーが必要ではないかと考え、実行委員で協議を重ねて制作しました。
カラーとして選んだのは、深い湖の色をイメージしたブルー。琵琶湖という観光資産をもつ滋賀県らしいカラーで、清々しい気持ちになると、参加者からもたいへん好評でした。
介護業界はこれから人口減少という大きな問題と向き合います。次回の山口大会では、さらに深い学びの機会となることを期待しています。
取材・文=池田佳寿子