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「もしものとき」どのように過ごしたいか? 介護施設にいる認知症高齢者にとってのACPを考える vol.2 実例から学ぶ「介護施設でのACP」

監修:浜松医科大学臨床看護学講座 老年看護学 教授 鈴木みずえ

全国老施協加盟の特別養護老人ホームの実例から、 高齢者施設におけるACPの実例を紹介します。

 ACPの目標は、本人が人生の最期まで尊厳をもって、自分らしく生きられるように支援することです。  高齢者が「もしものとき」について考える準備ができていない場合に「確認しておかなければ困る」という事務的な対応をすると相手を傷つけてしまうことがあります。  まずは、どんな生活を送りたいと思っているのか。それはなぜかなど、本人と家族から聴いてみるところから、思いのかけら(ピース)を集めてみてください。   “本人にとって最善は何か”。「本人の意思」を中心において、その人生の物語をより豊かにすることを目指して家族や医療・ケア提供者でよく話し合うことが大切です。

 

文=池田佳寿子