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医療・介護における生産性向上と制度改革を提言
#経済財政諮問会議 #人材希少社会における社会保障・教育政策の強化
▶骨太の方針に向け、民間有識者が重点課題を整理
内閣府は5月26日、経済財政諮問会議を開催し、民間議員から「人材希少社会における社会保障・教育政策の強化」と題する提言を受けた。
医療・介護・福祉分野では、限られた資源の中で制度を持続可能にするため、生産性の向上と制度改革が急務であるとされた。
■医療・介護の生産性向上(HX)とDX推進
提言では、医療・介護分野の生産性向上策として以下の取り組みが挙げられた。
・AI問診やケアプラン作成支援、センサー等介護機器の導入促進
・標準型電子カルテの導入等、医療・介護DXの実装
・行政手続きの簡素化と事務負担軽減
・PHR活用やセルフケア支援、スイッチOTC化の推進
これらにより、業務効率化とサービスの質向上、人材不足の緩和を図るとしている。
■公定価格と処遇改善
介護・保育・医療などの対人サービス職への適正な報酬確保が必要とされ、公定価格の見直しが提起された。
賃上げと保険料抑制の両立を前提に、医療法人における職種別給与の情報開示や介護事業者データベースに基づく分析結果の公表等の可視化も提言された。
■給付と負担の見直しも重要課題
給付と負担の在り方に関する課題として、以下が整理された。
・応能負担(所得・資産に応じた負担)の強化
・高額療養費制度や薬剤費の見直し
・軽度者への生活援助やケアマネジメント給付の在り方
・多床室の室料負担制度の見直し
これらの点について、年内に結論を得るべきとされている。
■地域特性に応じた介護提供体制整備と人材確保
都市部では急速な需要増加、過疎化による需要密度低下に対応すべく、移動支援サービスとの連携等、地域に応じた地域包括ケアシステムの深化が必要とされた。
(参考資料)
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2025/0526interview.html