#流域下水道管の破損による道路陥没事故　#被災地域の介護サービスを支える柔軟な措置

　埼玉県で発生した流域下水道管の破損による道路陥没事故を受け、厚生労働省は被災者への介護保険特例措置を発表。災害救助法が適用された地域では、被保険者証を提示できない場合でも介護サービスが受けられるよう対応が取られる。

・被保険者証を提示できない場合の対応

　被災により提示できない場合、氏名・住所・生年月日を申し立てることで、通常通りの介護サービスが受けられる。また、市町村が事業者へ直接支払う「代理受領方式」により、自己負担なしでのサービス利用も可能となる。特に避難中の高齢者が適切なケアを受けられるよう、市町村の積極的な対応が求められる。

・要介護認定の特例措置

・新規申請前のサービス利用：市町村の判断で特例居宅介護サービス費を支給。

・申請時の証提示不要：紛失・避難により提示できなくても申請を受理。

・認定審査の遅延対応：審査が困難な場合、暫定ケアプランを適用し、必要な支援を継続。

・更新申請の猶予：申請が間に合わなくても、要介護認定を継続しサービス利用を可能にする。

・避難先での介護サービスと事業所対応

　避難所や一時的な滞在先でも居宅サービスの提供が認められ、介護報酬の算定も可能。さらに、被災した事業所に対しては、人員基準や設備基準の緩和を適用し、介護サービスの継続を支援する。　例えば、職員不足により通常の人員基準を満たせない場合でも、一定の条件下でサービス提供が許可される。

・今後の対応と注意点

　厚生労働省は、市町村や介護事業者に特例措置の周知を求め、被保険者証の速やかな再交付申請　を勧奨。さらに、事業所は被災者への対応方針を明確にし、避難先の施設と連携を強化することが重要となる。今回の特例措置により、被災地域の高齢者が適切な介護を継続できる環境が整えられる。