最新情報
令和5年介護サービス調査から見る介護現場の現状と課題
#令和5年介護サービス調査 #介護現場の現状と課題 #介護施設数の増減 #従事者不足
厚生労働省は昨年12月25日、令和5年「介護サービス施設・事業所調査」の結果を公表した。この調査は、全国の介護サービス提供体制を把握し、政策立案の基礎資料とするために実施されたものである。今回の結果は、介護現場の現状と課題を浮き彫りにしている。
介護保険施設の総数は増加傾向にあるが、その内容は多様である。介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は8,548施設と前年から54施設増加(0.6%増)、一方で介護療養型医療施設は197施設と前年から103施設減少(34.3%減)している。また、訪問看護ステーションや訪問介護事業所の増加(10.7%増、1.3%増)が顕著である一方、地域密着型通所介護などの一部サービスは減少している。
介護保険施設の定員については、介護老人福祉施設が約59万人で前年から0.9%増加しているが、介護療養型医療施設は約6千人と前年から32.7%減少している。施設による利用率は、特別養護老人ホームや介護医療院で90%以上を維持しているものの、施設ごとの需要と供給のアンバランスが課題として残る。
さらに、従事者数の状況は深刻である。介護老人福祉施設で働く介護職員は約29.7万人で、依然として慢性的な人手不足が課題だ。特に訪問介護分野では、サービス提供者の確保が求められる中、研修機会の拡大や処遇改善が必要とされている。
今回の調査は、介護現場のニーズと課題を明確にする一方で、対応策のさらなる具体化を促す内容である。これを受けて、政策立案者や事業者は、介護サービスの質とアクセス向上を目指した戦略的な取り組みを進める必要がある。地域特性に応じた柔軟な対応と、介護従事者の支援を強化することが、今後の介護分野の持続可能性を確保する鍵となるだろう。
(参考資料:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/service23/index.html)