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看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂へ 26年度から適用
#看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂 #高齢者人口ピークを見据えた内容に刷新
文部科学省の委員会(第4回)は8月6日、看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂の大枠を固めた。この改訂は7年ぶりで、高齢者人口がピークを迎える2040年を意識した内容となっている。
今後、パブリックコメントを募集し、年内に最終決定。26年度から適用される予定。
現行のコア・カリキュラムは2017年にまとめられ、2019年度から運用されている。今回の改訂では、2040年を見据えて以下の課題を念頭に置いている。
・救急医療や地域医療における医療機関の役割分担・連携強化
・在宅医療を支えるための特定行為研修の促進
・医師の働き方改革
日本看護系大学協議会(JANPU)が作成した「看護学士課程教育におけるコアコンピテンシーと卒業時到達目標(コンピテンシー)」とコア・カリキュラムを統一することにより、教育現場にとって分かりやすい指針となることが期待されている。JANPUの調査研究を基に、文部科学省の「看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会」(鎌倉やよい委員長・JANPU常任理事)で議論が進められてきた。
●プロセス評価からアウトカム評価へ
改訂の基本方針は以下の8項目を柱としている。
・全世代を対象とした地域包括ケアシステム、地域医療構想、地域共生社会において求められる資質・能力の改訂
・多様な場面で専門性の高い看護実践ができる人材養成
・在宅医療や急性期医療を支え、多職種連携の中で専門性を発揮するための高度な看護実践の基盤となる知識獲得
これまではコンテンツ基盤型教育として系統的に整理された知識を学んできたが、今後はコンピテンシー基盤型教育として、知識やスキルだけでなく、「態度・価値観」「思考・判断・表現力」を統合した看護実践能力の習得に重きを置く。そのため、「どのような授業や研修を受けたか」というプロセス評価ではなく、「どのような看護師に育っているか」というアウトカム評価に転換される。求められる資質・能力、学修目標、到達度や評価方法なども新たにまとめられた。
(参考資料:https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00005.html)