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認知症施策に当事者の声を反映
#認知症施策推進の方針 #認知症施策推進関係者会議
政府は、今秋に閣議決定予定の「認知症施策推進基本計画」について、5月30日に「認知症施策推進関係者会議」でポイント案を示した。この計画は、認知症施策の推進に当たり、当事者や家族の意見を反映させることを重視している。会議資料2-2にて基本計画の構成イメージが以下の5段に分けて示された。
5章の基本計画と重点課題
Ⅰ.基本計画の概要や計画期間
Ⅱ.認知症施策の基本的な方向性
Ⅲ.計画期間中に取り組む重点課題
Ⅳ.基本的施策
Ⅴ.施策の推進体制
計画の前文には、施策の立案・実施・評価において当事者の意見を聴くことを盛り込む。また、政府・都道府県・市町村が一体となり計画に基づいて施策を推進する方向性も示される。
KPIの設定と具体例
重点課題には推進に向けたKPI(重要業績評価指標)が設定される。例として、「認知症の本人が日常生活・社会生活のあらゆる場面で、その意思が尊重された生活を営めるようにする」という課題を設定し、「都道府県・市町村の計画策定時に認知症の人や家族の意見を反映している自治体の数」をKPIとして示した。
委員の意見と具体的な施策
江澤和彦委員(日本医師会常任理事)は、当事者の意見を施策に反映させる重要性を強調した。また、地域ケア会議やサービス担当者調整会議を活用し、きめ細かい支援体制の構築を訴えた。
藤田和子委員(日本認知症本人ワーキンググループ代表理事)は、認知症の人が居住する地域に関係なく、等しく適切な医療を受けられる施策の推進を求めた。認知症疾患医療センターが一貫した支援を提供し、在宅や介護事業所・施設、医療機関が個々人の希望に沿った医療・介護を提供できるようにすることも重要。
これらの意見を踏まえ、政府は認知症施策推進のための具体的な計画を策定し、地域や社会全体で支援体制を強化していく方針。
参考資料:https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ninchisho_kankeisha/dai3/gijisidai.html