最新制度解説

速報(JS-Weekly)

高齢者の定義5歳引き上げを提言

#経済財政諮問会議 #高齢者の定義 #ウェルビーイング 

 政府の経済財政諮問会議で、民間議員が高齢者の定義をこれまでの65歳から5歳延ばすことを提言した。これは、高齢化が進む中で60代の労働参加を促す狙いとみられている。

 岸田首相は会議で、「男女、若者、高齢者を問わず、誰もが希望に応じて働き続けられるよう、不本意非正規の解消や男女間賃金格差の是正、いわゆる年収の壁への対応、全世代を対象としたリスキリングの強化に向けた必要な方策を骨太方針に盛り込んでいく」と述べた。

リスキリングの強化

 政府は、性別や年代を問わず希望する人が働き続けられるようにリスキリングを強化する方針を経済財政運営の指針「骨太の方針」に盛り込む考えを示した。また、全世代のリスキリング(学び直し)推進を提言し、ウェルビーイング(身も心も満たされた状態)社会の実現を目指している。

若者と高齢者の労働参加促進

 民間議員は、健康寿命が延びていることを踏まえ、高齢者の定義を5歳引き上げることを提言した。また、若者の待遇改善や女性・高齢者の労働参加促進を通じて、社会保障の持続に必要とされる実質1%の経済成長を確保すべきと強調した。必要な政策を「新たな令和モデル」としてまとめるよう求めている。

 岸田首相は、「誰もが活躍できるウェルビーイングの高い社会を実現しないといけない」と強調し、6月ごろに策定する経済財政運営の基本指針「骨太の方針」にリスキリング強化の方策を盛り込む考えを示した。