最新情報

老施協ピンボード

第9回正副会長・委員長会議(拡大)開催 継続的な被災地支援の必要性を確認・共有 など

2024.03 老施協 MONTHLY

第9回正副会長・委員長会議(拡大)開催
継続的な被災地支援の必要性を確認・共有

POINT

  1. 能登半島地震による被災地では継続的な支援を必要としている
  2. 厚生労働省担当官が振り返る被災社会福祉施設への支援について

 全国老施協は2月14日、「第9回正副会長・委員長会議(拡大)」をテレビ会議で開催した。

 1月末に被災地を訪れ、被災施設などの現状を視察した大山知子会長は、「現在まで、東海北陸ブロックを中心としたDWATによる人的支援などを行ってきたが、まだ支援が必要な状況は続いている。今後も現地のニーズを聞きながら、皆さまの協力の下、全国老施協として支援を続けていきたい」と語った。そのだ修光常任理事も「適切な介護・医療を届けるには、多くの助けが必要。ぜひ協力をお願いしたい」と呼び掛けた。

 政府の現地対策本部設立当初より、厚生労働省の担当官として現地入りした社会・援護局福祉基盤課の清水修課長補佐が「令和6年能登半島地震における被災社会福祉施設への支援について~被災社会福祉施設・福祉避難所への職員応援派遣~」と題して講演を行った。清水氏は、①被災社会福祉施設等に対する初期対応(対策本部で見えた課題等)、②福祉避難所等への職員応援派遣の取り組み、③今後の課題および必要な支援について、現地で実際に対応していく中で感じた問題点などを資料を示しながら振り返った。

 初期対応では、道路が遮断されるなどの状況下でかつ人命救助が優先される中では、物資の輸送に混乱と「我慢の時間」が生じた。民間業者による物流オペレーションが機能してからも、個別施設までの配送が行えずに拠点まで受け取りに来てもらわねばならない「ラスト・ワンマイル」の課題があったという。また、リアルタイムでの情報収集はさまざまな理由から難しく、早急に対応すべき問題がいまだ残っている。

 清水氏は、今後の課題として、継続的な応援派遣、在宅避難者等の状況把握や支援の提供、広域避難先から地元へ戻るための支援、福祉事業の継続や復興支援など、多くの問題が残るとした。

総務・組織委員会
  • 全国老施協の紹介動画の作成や賛助会員の製品等の紹介機会の提供など、新たな試みを検討中。
  • 入会促進を見据え、全国老施協のブランド力を向上させ、広く発信する方策を検討。
特別養護老人ホーム部会
  • 「経営戦略セミナー」(介護報酬改定:3月4日、5日)の申し込みを開始。
  • 建替え・大規模修繕に対する支援・補助に関する調査について検討。
  • 離島・過疎地域における小規模特養の事業継続モデル研究事業で、ヒアリングや研究会、運営会議を実施。
養護老人ホーム部会
  • 養護老人ホーム被措置者数等調査を非会員を含む922施設を対象に実施。回答率100%目指す。
  • 養護老人ホームの処遇改善と措置費等の改定について要請活動を全国で展開。
軽費老人ホーム・ケアハウス部会
  • 軽費老人ホーム・ケアハウス職員研修会を開催。
  • 軽費・ケアハウスの処遇改善と事務費等の改定について要請活動を全国で展開。
介護人材対策委員会
  • 潜在介護職員復職支援プログラムWeb配信事業は、3月1日より配信を開始。
  • 介護人材確保総合セミナーは、2月28日より配信を開始。
  • 介護職のイメージ向上発信事業として、有効な人材確保・定着の情報提供を行った。
外国人介護人材対策部会
  • 外国人介護人材受け入れ実態アンケート調査を実施。
  • 介護福祉士国家試験過去問題の解説動画(外国語)事業について、合格発表後にアンケートを実施。
  • 2月1日から2月末日までWeb相談会事業を実施。
女性キャリアアップ推進部会
  • 女性キャリアアップに関する意識調査を実施(1月11日~2月9日)。
ロボット・ICT推進委員会
  • デジタル化ボトムアップ支援事業の後期の実地研修を11月より開始。今後も継続を予定。
研修委員会
  • 令和5年度自立支援総合研修は、2月14日時点で265施設(うち非会員3施設)が受講。
  • 令和5年度社会福祉法人会計基準実践的基礎・決算講習は、2月14日時点で基礎:264施設(うち非会員3施設)、決算:126施設が受講。
老施協総研運営委員会
  • 令和6年度調査研究助成事業の応募22件について一次審査会を2月22日に開催。
  • 全国老人ホーム基礎調査の今後の在り方について検討していく予定。
大会・フォーラム委員会
  • 第2回全国老人福祉施設大会・研究会議~JSフェスティバル in 岐阜~の最終参加者数は1681名。オンデマンド配信申し込み者数は204名。
JS次世代委員会
  • 令和5年度第1回JS次世代ワールドカフェin 鹿児島を2月27日、28日に開催。
災害対策委員会
  • 令和6年能登半島地震による災害関連
    ①全国老施協DWAT派遣状況(2月14日現在)は、石川県内の施設9施設へ26チーム104名。引き続き3施設にて活動予定。
    ②1月30日、31日に、大山知子会長と内田芳明委員長が被災施設、石川県老施協を訪問。
    ③義援金は、2月8日現在28,580,919円。
  • 全国老施協DWAT登録状況は、1都1道30県2市より1313名が登録。
  • 令和5年度BCP作成後における研修動画(12月7日からHPに掲載)の再生数は2月9日現在4431回。
  • 令和5年度全国老施協DWAT養成基礎研修の研修動画再生数は、2月9日現在110回。

令和5年度第1回JS次世代ワールドカフェin 鹿児島
未来志向型次世代ワールドカフェが始動

POINT

目指すべきリーダー像は、 ①制度を理解し実践、②介護現場の改善・革新、③人材の育成・指導、④地域活動の展開、⑤介護現場の魅力発信


 全国老施協と鹿児島県老施協が2月27・28日、第1回JS次世代ワールドカフェin 鹿児島を開催した。

 今回スタートを切った「未来志向型次世代ワールドカフェ」方式とは、①思いきって発言し、②前向きな思考で夢を語り、③決められた時間で話し合う力を養う場である。5~6名でグループをつくり、グループワークを行うが、1ラウンドごとにテーブルを移動し、より多くの人と会い発想を広げていく。

 1日目は、全国老施協の大山知子会長による基調報告、JS次世代委員会・原本一委員長による趣旨説明の後、グループに分かれて第1~3ラウンド(各テーマについてのワーク)と第4ラウンド(振り返り)を行った。

第1ラウンド テーマ:リーダーが備えるべき5つの人材像をブレークダウンし、自施設で実践へ。 リーダー像につながる行動や活動とは。
第2ラウンド テーマ:5つの人材像にもう1つ加えるなら、どんな人材像を加えるか? 目指すべき人材像をアップデート。
第3ラウンド 各グループで、取り上げたいテーマを決め、時間いっぱい語り尽くす。 旬な話題を取り上げ意見交換。

 2日目は株式会社ベネッセスタイルケア ベネッセシニア・介護研究所の福田亮子氏による講演と、全国老施協・小泉立志副会長による講義が行われた。


介護現場の発展・改革を目指す次世代リーダーが集い学ぶ
次世代を担うリーダーの育成は全産業共通・喫緊の課題

POINT

  1. 次世代を担うリーダーの育成・集の場醸成の新たな一歩
  2. グループを超えて意見を交わし、情報を共有していく新しいスタイル

 令和5年度から改めてスタートしたJS次世代委員会。メインの活動として、前身の21世紀委員会が22年間の長きにわたって全国展開してきたカントリーミーティングの精神を引き継ぎ、進化させた新形態のイベント「未来志向型次世代ワールドカフェ」を開催する。

 JS次世代委員会が掲げる活動の目的は次の3つ。1つ目は「次世代を担うリーダー」が備える5つの目指すべき人材像を広めること(人材育成)、2つ目は学びの機会の創出と意見交換・議論を活発に行い、都道府県・指定都市の次世代委員会の活性化につなげること(ネットワークの構築)、3つ目は未設置県が次世代委員会を設置しやすい環境を整えること(次世代委員会の組織強化)。「現場重視」を基本としながらも介護現場を発展させ革新していくための、新たな着眼点や発想力を磨き、時代のニーズに合わせた現場の創生に活躍する次世代を担う人材を育成する。

「未来志向型次世代ワールドカフェ」は、介護現場を担う若い職員がつながり、より自由度の高い話し合いを進める中で、「夢」を描き、「形」にし、「発信」して、「続けていく」力を養う場として展開する。

 活動の中で交わされた意見は「JS次世代委員会レポート」として集約していく。


取材・文=早坂美佐緒(東京コア)