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速報(JS-Weekly)

〈全国老施協〉

第10回正副会長・委員長会議(拡大)開催 女性のキャリア継続とデュアルキャリアへの支援を考える

JS-Weekly No.919

#女性活躍 #デュアルキャリア #女性が働きやすい職場

他産業に遅れを取らない待遇アップに向けた働きかけを

 全国老施協は3月13日、「第10回正副会長・委員長会議(拡大)」をテレビ会議で開催した。

 大山知子会長は、3月4・5日に開催された介護報酬改定に関する令和5年度経営戦略セミナーに、会場とライブ配信で751名もの参加者があったことについて謝辞を述べた。

 そのだ修光常任理事は、春闘の妥結額が出る時期であることにふれ、「他産業が春闘で戦い、毎年賃上げをしていくのに対し、介護報酬改定は3年に1度。介護業界で働く人たちの給与をどうあげていくかを考え、訴えていかなければ、我々だけ取り残されてしまう。みんなで協力して進めていかなければならない。今日は、女性活躍についてご講演いただくが、我々の現場で働いて本当によかったと言われるように、一緒に頑張っていきたい」と語った。

女性のキャリア獲得、継続が人材確保のカギ

 今回は、「女性活躍とデュアルキャリア支援」と題し、日本女子大学人間社会学部教授周燕飛氏が講演を行った。周氏の講演に先立ち、大山会長は「私たちの業界は女性の働き手が8割を超えるという特徴があり、全体的に介護人材不足といわれる喫緊の問題を抱えている。介護業界が人材を確保するために、どのような工夫をしていったらいいのか。女性活躍という観点でのお話から、他業界にアドバンテージを取るためのヒントを見いだせれば」と語った。

 周氏の講演のキーワードになっている「デュアルキャリア夫婦(DCC)」とは、夫婦ともに正規雇用で就業している夫婦のこと。日本では、共働き夫婦は増えていても、DCCは子育て世帯の4分の1程度と少ない。女性のキャリア継続の分岐点として挙げられる①第1子出産、②子育てが一段落した時点のうち、②における正規雇用へのチャンスが、日本は諸外国に比べて少ないという。企業側の問題だけでなく、働く側の課題としても、家事や育児と仕事のバランスや、生活に根付いている考え方(夫が家計を支え、妻が家庭を守る)などがある。女性がキャリアを得て活躍するためには、DCCとなるための支援が必要。考えられる支援としては、夫の家事・育児参加や家事・育児総量の削減(アウトソーシングや効率化による)、働き方改革など。働き方の柔軟性を高める方法として、ICTの活用や業務内容の標準化等を通じて労働者の「分身」を用意する、という考え方には、参加者から「新しい視点」という声が上がった。「女性が多く働く介護業界だからこそ、他の産業より女性が輝き、選ばれる職場づくりができるのではないか」(周氏)。

委員会・部会の活動報告 主要ポイント

広報委員会
  • 第16回介護作文・フォトコンテストは、全ての受賞作品が確定。HPで受賞作品を公開しているほか、月刊老施協3月号では巻頭特集で紹介する。
  • 令和6-7年度定期刊行物(月刊老施協、JS-Weeklyなど)のリニューアルに向けて準備中。
特別養護老人ホーム部会
  • 離島・過疎地域における小規模特養の事業継続モデル研究事業では第3回研究会を開催(3月7日)。今後のスケジュールと報告案について協議。
  • 経営戦略セミナー(3月4日~5日開催)には、751 名が参加。会員からの要請を受け、オンデマンド動画配信のみの追加申込について検討中。
  • 収支状況等調査の報告書を全国老施協HPにて公開中。県別集計表および個別分析表についても今月中に公開を予定している。
  • 参考事例(重説、運営規程、契約書のひな型)については公開に向けて精査中。
養護老人ホーム部会
  • 被措置者数等調査は、3月11日現在の回答率84.8%、未回答は140施設。
  • 養護老人ホームブロック代表者会議を3月11日に集合兼WEB型で開催。傍聴者は約100名。養護老人ホームに関する最新情報や各地域における現状等を報告し、課題等に関する協議を行う。
デイサービスセンター部会
  • 経営戦略セミナーにて、デイに関する改定内容と今後の戦略を説明。
  • デイサービス事業継続等相談支援・最終報告会(WEB)を3月22日に開催予定。
ロボット・ICT推進委員会
  • 実証施設の対談は、YouTubeチャンネルで3月25日公開予定。
  • 実地研修は、次年度も継続予定。
    参加施設数 前期64施設、後期52施設
    参加人数  前期210名、後期184名
研修委員会
  • 介護施設における法律実務研修を開催。
    令和6年3月13日から申込開始(オンデマンド動画配信)。
  • 令和5年度自立支援総合研修(オンデマンド動画配信。配信期間は令和5年12月25日〜令和6年3月29日)は、3月8日にて申込終了。276施設(うち非会員3施設)が受講。
  • 令和5年度社会福祉法人会計基準実践的基礎・決算講習(オンデマンド動画配信。配信期間は、基礎:令和5年12月11日〜令和6年3月8日、決算:令和5年12月25日〜令和6年3月29日)。基礎は267施設(うち非会員4施設)、決算は131施設が受講。
老施協総研運営委員会
  • 令和6年度調査研究助成事業二次審査会を3月8日に実施。条件付きの研究を含む5件を採択。
大会・フォーラム委員会
  • 第3回全国老人福祉施設大会・研究会議~JSフェスティバルin滋賀~の現地視察・打ち合わせを3月1日に実施。
  • 第2回全国老人福祉施設大会・研究会議~JSフェスティバルin岐阜~における分科会実践研究発表最優秀賞審査会を2月21日に実施し、最優秀賞を決定。最優秀賞受賞式を3月19日の第51回総会前に公表を行っていく。
JS次世代委員会
  • 令和5年度第1回JS次世代ワールドカフェin鹿児島(2月27日、28日)を開催。事前申し込み者78名。当日参加数およびアンケート結果は集計中。
災害対策委員会
  • 令和6年能登半島地震による災害関連
    ①全国老施協DWAT派遣状況…3月11日現在、石川県内の施設9施設で40チーム149名が活動。現在1都1道30県2市より1313名が登録。
    ②義援金…2月29日現在73,362,897円。
  • 災害見舞金を支給(令和6年能登半島地震)
    新潟県 特別養護老人ホーム ジェロントピア新潟 200,000 円
    富山県 特別養護老人ホーム つまま園 100,000 円