最新情報
速報(JS-Weekly)
〈政府〉
現⾏の外国⼈技能実習制度を廃止し、新制度を創設へ 最終報告書を取りまとめ
JS-Weekly No.901
#外国人技能実習制度 #特定技能制度
一定の要件を満たせば、同一分野に限り、本⼈の意向による転籍が可能に
政府は10月18⽇、「技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議(第12回)」を開催し、現⾏の外国⼈技能実習制度(以下、技能実習制度)を廃止し、新制度の創設、新制度での転籍の在り方などを盛り込んだ最終報告書(たたき台)を取りまとめた。
技能実習制度は、「人材育成を通じた開発途上地域等への技能、技術又は知識の移転による国際協力を推進する」ことを目的とし、「労働力の需給の調整の手段として行われてはならない」という基本理念を掲げている。それにもかかわらず、技能実習生が労働力として貢献しているなど、制度目的と運用実態との乖離が指摘されてきた。
こうした事態を打開するべく、政府は今年の5月から、技能実習制度を廃止し人材確保と人材育成を目的とする新たな制度の創設を検討。この方向性を軸に、18日の有識者会議では、最終報告書(たたき台)を議論した。
技能実習制度については、現行制度を発展的に解消して新制度を創設すること、基本的に3年の育成期間で、特定技能1号の水準の人材に育成することなどを明記。特定技能制度については、適正化を図った上で現行制度を存続する方向性も示した。
新制度では「やむを得ない場合」の転籍の範囲を拡⼤・明確化し、⼿続きを柔軟化する。同一企業での就労期間が1年超、日本語能力A1相当以上のレベル(日本語能力試験N5合格など)などの⼀定の要件を満たせば、同⼀分野内に限り、本⼈の意向による転籍を認める。転籍前企業の初期費用負担については、不平等が生じないための措置を講じる。
また、監理団体・ハローワーク・技能実習機構等による転籍支援を実施することなども盛り込んでいる。