最新情報
〈政府〉
デジタル行財政改革会議の初会合を開催 12月に中間報告を提出
JS-Weekly No.900
#デジタル技術活用 #行政効率化
デジタル行財政改革会議を改革の司令塔と位置付け、デジタル庁などと連携
政府は10月11日、デジタル技術による国と地方の行政効率化や住民サービスの向上を図るデジタル行財政改革会議(議長:岸田文雄内閣総理大臣)の初会合を開いた。介護分野の人材不足、デジタル技術導入の遅れを考慮し、デジタル技術活用を進める重点分野の一つとして「介護」を挙げた。会議では、来年度の予算編成への反映を見据え、12月に中間報告を提出する。その後、来年6月の取りまとめに向け、検討を進める。
政府は、生産年齢人口(15〜64歳)の減少、少子高齢化によって、今後、地域の公共サービス等の提供が困難になると予測。システムの統一・共通化などを通じて、現場の負担軽減、サービスの維持や質の向上を図りたいと考えている。
会議を改革の司令塔と位置付け、規制改革推進会議や行政改革推進会議、デジタル庁、デジタル田園都市国家構想実現会議および各府省庁と連携し、デジタル活用を阻害している規制・制度の見直しや、予算事業の点検を進める。
河野デジタル相、重点分野として、介護等、子育て・児童福祉など7領域を示す
初会合で河野太郎デジタル相は「人口減少・高齢化・過疎化・人手不足への対応」「経済成長・スタートアップ支援」「行政の効率化・不便の解消」の観点から、重点分野として、①教育、②交通、③介護等、④子育て・児童福祉、⑤防災、⑥インバウンド・観光、⑦スタートアップの7領域を示した。
介護等においては、事業所のデジタル活用による生産性向上につながる支援策(ICTの導入、経営の協働化等)について検討を始める方針。検討テーマとして、介護報酬の在り方、介護の効果計測、オンライン診療の拡充などを例示した。
有識者として出席した中室牧子氏(慶應義塾大学総合政策学部教授)は、マイナ保険証を活用した重複投薬や併用禁忌を防止するルール作り、医療関係職種間のタスク・シフト/シェア、介護サービスにおける人員配置基準の見直しを提言した。