#介護の生産性向上 #介護職員の働く環境改善 #内閣総理大臣表彰
参集型でのブロック大会が各地で順調に開催
全国老施協は9月15日、「第4回正副会長・委員長会議(拡大)」をテレビ会議で開催した。大山知子会長は開会のあいさつで、9月13日、14日に開催された関東ブロック老人福祉施設研究総会をはじめ、各ブロックでの大会が多くの参加者を得て開催され、2ブロックを残すのみとなったことに触れ、関係者一同に感謝と慰労の言葉を述べた。
また、関東大震災から100年の今年、「防災」について改めて考え、備えるべきだと語った。「震災のみならず、昨今の気候変動も含めて、どこで何が起こるか分からない現状にあって、われわれの仕事は、ご利用者の命を預かっている。それぞれが怠りなく、備えていることと思うが、今一度、見直すこと、確認することが必要。各地で大雨や強風による被害も起きている一方で、“暑さ”にもまだ油断はできない。ご利用者、職員共に、熱中症等についても十分注意を続けてほしい」(大山会長)。
そのだ修光常任理事は、第2次岸田改造内閣において厚生労働大臣を務める武見敬三氏に対し、介護の現場の現状についてしっかりとアピールし、理解を求めることが重要であると語り「直近の課題である補正予算の獲得、次期介護報酬改定に向け、待ったなしの局面に立っている」と強調した。
内閣総理大臣表彰受賞施設に学ぶ介護職員の働きやすい職場環境づくり
今回は、全国老施協の会員施設である地域密着型特別養護老人ホームささづ苑かすがの常務理事・施設長の古柴政美氏が特別講演を行った。同施設は、令和5年度介護職員の働きやすい職場環境づくりで内閣総理大臣表彰を受賞。現場の職員と共に抽出した課題に積極的に取り組み、その成果を分析して他の事業所へデータ開示を行うなどの活動が評価された。
取り組んだ課題は、①腰痛による離職防止、②多様な働き方への対応、③生産性の向上、④人財の育成と定着、⑤感染症への備え、⑥人材不足解消。同施設は令和4年度全国老施協版介護ICT導入モデル事業のモデル施設に手を挙げ、今年度は研修受け入れ施設として実証結果の横展開に一役買っている。
職員個々の考え方や家庭環境をくみ、定年および雇用継続年齢の引き上げや、夜勤をしない特定正職員の制度化などを行うことで、職員の満足度UP→モチベーションUPを果たしているという。
また、介護の効率化による余剰時間を新たなケアに回せることでケアの質がUPし、利用者との交流が増えるといった良い効果が出ているなどの報告もあった。
委員会・部会の活動報告 主要ポイント
総務・組織委員会 |
- 第2回総務・組織委員会を9月21日に開催する予定。入会促進や賛助会員制度等について協議する。
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広報委員会 |
- 第16回介護作文・フォトコンテストの応募総数は、9月8日時点で1536件。応募は9月18日で締め切り、10〜11月に事前審査、12月の最終審査会を経て、令和6年1〜2月に受賞作を確定する予定となっている。
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特別養護老人ホーム部会 |
- 令和5年度老健事業「離島・過疎地域における小規模特養の事業継続モデル研究事業」第3回事前協議会(9月4日)、第1回研究会(9月12日)を開催。
- 収支状況等調査は、特養調査で9月8日までの回答をデータベース化し、介護報酬改定の議論に活用する。調査は引き続き9月29日まで実施しており、年明け2月に最終報告を取りまとめる予定。
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養護老人ホーム部会 |
- 養護老人ホーム被措置者数等調査を10月2日より実施予定。
- 11月以降、養護老人ホーム職員研修会(第1回、第2回)、養護老人ホーム経営改善推進セミナーを企画しているほか、都道府県・指定都市懇談会やブロック代表者会議を開催する予定。
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軽費老人ホーム・ケアハウス部会 |
- 生活費実態把握調査を10月上旬〜12月初旬に実施予定。
- 11月以降、ブロック代表者会議を開催するほか、職員研修会(支援困難ケースと施設経営をテーマとしたグループワーク)、軽費老人ホーム・ケアハウス経営改善推進セミナーを企画している。
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デイサービスセンター部会 |
- 第3回デイ部会(9月7日)で介護報酬改定に関する協議。第4回デイ部会(9月29日)では、部会からの提案を取りまとめる予定。
- デイサービス事業継続等相談支援については、令和6年3月の最終報告会に向け、進捗管理などを実施。
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介護人材対策委員会 |
- 人材紹介手数料実態調査の中間報告(回答率25.78%)を公表。
- 介護人材定着研修は、中堅職員向け研修(ライブ10月13日、オンデマンド10月27日から)の申し込み受け付け中。11月以降、リーダー職員向け研修、管理者向け研修を開催する予定。
- ケアニンショートフィルムシーズン3は9月28日に撮影予定。
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女性キャリアアップ推進部会 |
- 第1回女性キャリアアップ推進部会(9月11日)を開催。部会の方向性について、女性キャリアアップ推進の理念、阻害される要因、解決方法の3つの視点から検討。アドバイザリーを昭和女子大学の北本佳子教授に依頼する予定となった。
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ロボット・ICT推進委員会 |
- 導入モデル施設同士の対談セッションを動画撮影し、セミナー動画として、配信する予定。
- 実地研修については、前期の参加状況等について情報共有を行い、後期の募集では、より周知を強化していく方針。
- ケアテックス(名古屋・東京)には、それぞれささづ苑かすが、砧ホームが登壇。
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研修委員会 |
- 令和5年度高齢者福祉施設職員向けWebリテラシー研修は「介護職員向けはじめてのPC操作講座2~シフト表・事業計画・プレゼン資料の作成~」とし、実施する。
- 令和5年度自立支援総合研修の内容は、口腔ケアとし、より実践に活かすことができるものとする。
- 社会福祉法人会計基準実践的基礎講習は、インボイス制度および電子帳簿保存法について新規撮影を行い、10月末~11月初旬に配信予定。
- 介護報酬改定対応研修の受講者数(9/7時点)は、1430施設(うち非会員13施設)となった。
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老施協総研運営委員会 |
- LIFEに関連した老健事業などの会議について、2つの委員会における議論を確認。
- ①LIFEに関連する加算の検討、②バーセルインデックス評価研修のフォローおよびLIFE指標研修、③LIFE好事例の収集の3事業を推進。
- 令和6年度介護報酬改定に向けたスポット調査(特別養護老人ホームの医療対応に関するアンケート調査、介護報酬改定での経過措置における対応状況に関する調査)を9/21(木)~9/28(木)で実施。
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大会・フォーラム委員会 |
- 第2回全国老人福祉施設大会・研究会議~JSフェスティバル in 岐阜~の開催要項を発出。9月1日から一般参加申し込みや大喜利大会参加申し込みの受付を開始している。
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JS次世代委員会 |
- 四役会議(9月1日)で、今後の委員会運営の骨子となる「JS 次世代委員会報告」の内容を協議。
- 第1回JS次世代委員会および第2回代表者会議を開催(9月12日)。
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災害対策委員会 |
- 令和5年9月大雨による被害に関する報告。茨城県内の施設では、床上浸水3ヶ所、雨漏り2ヶ所、排水口の詰まりによる水漏れ1ヶ所、隣接道路の陥没1ヶ所、公用車等への浸水2ヶ所が見られたが、人的な被害はない。
- 全国老施協DWAT関連事業の登録状況を報告。9月14日現在、1都30県2市より1179人が登録(新規登録:群馬県、追加登録:福島県)。
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