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速報(JS-Weekly)

〈日本慢性期医療協会〉

高齢患者の寝たきり低減に向け、病院にリハビリチームの創設を

JS-Weekly No.896

#寝たきり防止 #ADLリハビリ #介護福祉士

介護福祉士もリハビリチームの一員として、ADLリハビリを担当

 日本慢性期医療協会の橋本康子会長は、高齢患者の寝たきりを低減するためのリハビリテーションチーム(以下、リハビリチーム)を病院に創設することを、 9月14日の会見で提言した。多職種チームが「必要な時期に集中的にリハビリを提供する」との考え方が基本。チーム体制のポイントとして、介護福祉士が「ADLリハビリ」を担うことを挙げた。

 橋本氏は、高齢患者の寝たきり防止に向け、急性期は身体機能をなるべく低下させず、慢性期に移行してからは身体機能の早期向上を図るべきだと説明し、「具体的な施策が必要」と語った。

 提言によると、リハビリチームは医師、看護師、理学療法士などのリハビリ専門職や薬剤師、管理栄養士のほか、患者の残存能力を最大限に生かす支援を提供するため、ADLリハビリの専門知識・技能を習得した介護福祉士が、リハビリ専門職の助言を受け、リハビリチームの一員に加わる。ADLリハビリの業務は、更衣、移乗、排泄介助、食事介助など。

 橋本氏は、専門職による疾患別リハビリとADLリハビリを短時間・頻回に提供することで、「高齢患者の機能改善と入院期間の短縮が期待できる」と述べた。

 また、介護福祉士の働き方についても次のように言及した。介護現場では専門性を発揮しやすく、処遇改善も進みつつある一方で、医療現場では業務が制限され、給与も低いと指摘。病院での雇用を増やすためにも、「寝たきり防止に向け、専門性を発揮できる場の創出が必要」と語った。