最新情報
速報(JS-Weekly)
〈日本病院団体協議会〉
少子化対策への社会保障からの財源捻出に反対意見 病院の介護職採用は幅広い視野で推進を
JS-Weekly No.880
#子ども財源 #介護職採用
少子化対策に医療・介護の財源から捻出するのは反対、近く意思表示する方向
日本病院団体協議会(日病協)は5月26日、代表者会議を開き、少子化対策の財源や病院の介護職採用などについて議論した。
岸田文雄首相が示す「異次元の少子化対策」の財源については、政府から一部を医療・介護などの社会保障費改革で捻出し、一部を社会保険料へ上乗せして確保するといった案が出ている。
これに対し、会議では反対意見が相次いだ。少子化対策の重要性は認識し、進めることにも賛成しているものの、高齢化が進む中で医療・介護費の削減を行えば高齢者医療・介護の悪化にもつながり、社会全体の負担を増やすことになる。「社会保障制度内での財源の付け替え」ではなく、別途財源を確保することを検討すべきなどとした。
日病協では、こうした認識について今後、何らかの意思表示をする考えを示している。
病院の介護職採用は、広い視野に立ち、医療・介護が連携して推進すべき
また、病院での「介護職」採用については、「介護職を奪い合う」というような近視眼的な考えではなく、広い視野に立って推進すべきとの意見が大勢を占めた。
病院(病棟)への介護職配置を制度化することで、看護職員が本来の看護業務に専念できる、寝かせきりから寝たきりへの防止につながるなどのメリットが望める。また、介護職自身の意識や社会的な認知度も変わり、全体としての処遇改善なども期待できる。介護職採用の妥当性を示すため、将来的に医療・介護のそれぞれでどの程度の介護職配置が必要なのかデータによるエビデンスを構築し、医療・介護が連携して介護職の育成・確保に努めるべきであるなどの認識を共有した。