最新制度解説

速報(JS-Weekly)

〈厚生労働省〉

コロナ5類移行後の感染対策、厚労省ADBが見解を示す

JS-Weekly No.870

#コロナ #5類移行 #感染対策

医療機関・高齢者施設の従事者も旅行、外食は「制限すべきではない」

 厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(ADB)」は3月8日、新型コロナウイルス感染症が感染症法で5類に移行するのに伴い、身近な感染対策などについて見解をまとめた。

 医療機関・高齢者施設における感染対策については、特に疑問が生じやすい場面を想定してQ&A方式で13の場面を取り上げ、考え方のフレームを提示した。

新型コロナウイルス対策についてのQ&A(医療機関・高齢者施設共通部分について要旨抜粋)
Q A
医療・介護従事者は日常的にマスクを着用する必要があるか マスク着用が望ましい。周囲に人がいないなど必要ないと考えられる場面については、各施設の管理者が判断
エアロゾル感染対策はどのように行うか 施設内では機械換気を常時運転し、CO2モニターを用いて1000ppm以下であることを確認する
(換気方法については厚生労働省資料参照)
参考資料① 参考資料②
訪問者の面会を許可することができるか 許可できる。ただし流行状況に応じ対応を配慮。訪問者は施設内で基本的にマスクを着用し、施設の感染対策を遵守
感染者の感染対策について 診療やケアにあたる際には、標準予防策やサージカルマスク着用を遵守し、アイゴーグル、フェイスシールドで目を保護する。身体の密着がなければ、ガウンやエプロンは必要ない。高齢者施設内の感染者は、個室や感染者を集めた部屋での療養を原則とする
感染者を認めた場合の検査対象の決定方法は 所管の保健所と相談の上、接触者の特定による検査または広範な検査のいずれかを選択
感染者を認めた場合は、フロア全体のゾーニングが必要か 基本的には必要ない。通常は病室単位のゾーニングとする
感染が確定したご遺体からの感染予防は必要か 基本的な手指衛生を心掛けることで、通常のご遺体と変わらぬ対応でよい
医療・介護従事者の旅行や外食に制限の必要はあるか 制限を行うべきではない。疑われる症状があれば仕事を休むことも重要

「新しい生活様式」を見直し、5類移行後の「感染防止の5つの基本」を提示

 ADBでは、政府が令和2年に示したコロナ禍での「新しい生活様式」も見直し、新たな健康習慣として、次のような「感染防止の5つの基本」を提示した。

  1. 体調不安や症状がある場合は、無理せず自宅で療養あるいは受診をする
  2. その場に応じたマスクの着用や咳エチケットの実施
  3. 換気、密集・密接・密閉(三密)の回避は引き続き有効
  4. 手洗いは日常の生活習慣に(食事前・トイレ後・帰宅時の20~30秒かけた手洗いの励行)
  5. 適度な運動、食事などの生活習慣で健やかな暮らしを

参考資料①
参考資料②