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速報(JS-Weekly)

〈福祉医療機構〉

令和3年度の経営実態調査を発表 介護報酬改定で増収も人件費などのコストの上昇で減益に

JS-Weekly No.864

#介護報酬改定 #経営実態調査

介護主体法人の4割超が赤字に。人件費などのコストの上昇が影響か

 福祉医療機構(WAM)は1月17日、「令和3年度社会福祉法人の経営状況について」を発表した。調査結果によると、WAMの貸し付け先である介護主体法人(介護保険事業を主たる事業とする法人、対象3289法人)のうち、赤字法人の割合は40.1%(前回調査比6.8ポイント増)で、平成28年度以降、最も高い割合となっている。

 WAMは経営状況が悪化した要因として、令和3年度に介護報酬のプラス改定(0.70%)が行われたことで、大部分のサービスで基本報酬単価が引き上げられ全体的には増収となったものの、人件費の上昇、新型コロナウイルス感染症や物価高騰などに伴うコスト増の影響で減益になったとみている。

通所介護の赤字事業所、利用率の低下により人員配置が過大傾向に

 またWAMは、1月19日に「令和3年度通所介護の経営状況について」を発表した。

 通所介護(対象5681事業所)と認知症対応型通所介護(対象540事業所)についてみてみると、通所介護の赤字事業所は46.5%、認知症対応型通所介護は36.9%で、共に前回調査比4.6ポイント増と悪化している。

 経営状況が悪化した要因として、通所介護は、ウクライナ情勢などの影響による光熱費の高騰のほか、利用者単価の低下による減益を挙げている。後者については、赤字事業所は利用率が低いことから人員配置が過大傾向にあると分析。登録者の確保および利用率の上昇を図るとともに、人員配置を適正化することへの取り組みが急務である。

 認知症対応型通所介護は、人件費率の上昇(令和3年度は70.6%、前回調査比4.3ポイント増)よりも分母となる収益の低下の影響が大きいことから、登録者の確保および利用率の上昇により経営改善を図る必要があるとみている。

参考資料①
参考資料②