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〈厚生労働省〉
社会保障関係費、過去最大の36兆8889億円に
JS-Weekly No.861
#令和5年度政府予算案 #閣議決定 #社会保障関係費
社会保障関係費は前年度比6154億円増、制度改革・効率化により1500億円圧縮
政府は12月23日の臨時閣議で、令和5年度一般会計予算案を決定した。防衛費の増額などもあり、一般会計の総額は過去最大の114兆3812億円となった。このうち、社会保障関係費も過去最大の36 兆8889億円で、歳出総額の32.3%、一般歳出(国債費や地方交付税交付金等を除いた政策的経費)の50.7%を占めた。
社会保障関係費は前年度比6154億円増だが、薬価改定や後期高齢者医療の患者負担割合見直しなどによる制度改革・効率化により、実質的な伸びを高齢化による増加分に収め、夏時点の見込みから1500億円圧縮した。
社会保障関係費の内訳は、年金給付費が13兆857億円、医療給付費が12兆1517億円、介護給付費が3兆6809億円、少子化対策費が3兆1412億円、生活扶助等社会福祉費が4兆3093億円など。
出産育児一時金の引き上げでは、令和5年度に限り国費で76億円を支援し、令和6年度から後期高齢者にも一部負担を求める。
消費税財源を用いた社会保障の充実のための予算では、看護・介護職員の処遇改善に公費で2兆7972億円を措置する。
厚生労働省予算案では、地域医療構想などに896億円
厚生労働省の令和5年度一般会計予算案は、33兆1686億円でこのうち社会保障関係費は32兆8514億円となる。予算編成の3つの柱では、①コロナ禍からの経済社会活動の回復を支える保健・医療・介護の構築、②成長と分配の好循環に向けた「人への投資」、③安心できる暮らしと包摂社会の実現を掲げた。
主な予算内容
コロナへの対応や、次の感染症危機に備えた取り組み | 97億円 |
医療・介護のDX推進 | 19億円 |
地域医療構想、医師偏在対策、医療従事者の働き方改革の推進 | 896億円 |
医薬品・医療機器等の実用化促進や安定供給 | 8.7億円 |
被用者保険の財政支援 | 831億円 |
看護・介護・障害福祉従事者の処遇改善 | 855億円 |
介護関連3兆6300億円、介護生産性向上総合相談センター(仮称)の導入支援も
厚労省老健局の令和5年度予算案は総額3兆6300億円(前年度比916億円増)で、他局計上分を除くと3兆3705億円となった。地域医療介護総合確保基金(介護分)では、介護従事者確保分を「介護生産性向上総合相談センター(仮称)」やICT・介護ロボットの導入支援に充てる。介護施設等の整備分352億円は、地域密着型サービスや広域型介護施設の開設経費に充当する。
地域包括ケアシステムの推進では、地域支援事業の推進を中心に、高齢者の在宅生活を支える医療と介護の連携、認知症への支援、介護予防の取り組みを、NPOの活用なども含め一体的に推進する。
主な予算
介護人材の確保と介護分野の生産性向上 | 517億円 |
介護現場で働く方々の処遇改善 | 367億円 |
「介護生産性向上総合相談センター(仮称)」やICT・介護ロボットの導入支援 | 137億円 |
地域包括ケアシステムの推進 | 2315億円 |