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速報(JS-Weekly)

〈厚生労働省〉

「介護保険制度の見直しに関する意見」を取りまとめ

JS-Weekly No.860

#第105回介護保険部会

「給付と負担」の結論は先送りに

 厚生労働省は12月19日、第105回社会保障審議会介護保険部会(部会長=菊池馨実・早稲田大学理事/法学学術院教授)を開催し、12月20日付で「介護保険制度の見直しに関する意見」が取りまとめられた。

 同部会では、前回部会では示されなかった「給付と負担」について、7つの論点ごとに背景や審議過程での意見、結論などを新たに加えた意見書案を示した。出席した委員からは改めて反対(慎重)、賛成の意見が出るも、最後は菊池部会長の一任で取りまとめられることが決定した。

 「給付と負担」についての意見の取りまとめは以下のとおり。

  • 1号保険料負担の在り方…国の定める標準段階の多段階化、高所得者および低所得者の標準乗率、公費と保険料多段階化の役割分担等について、早急に結論を得る。
  • 「現役並み所得」、「一定以上所得」の判断基準…利用者負担が2割となる「一定以上所得」の判断基準の見直しについて、高齢者が必要なサービスを受けられるよう、高齢者の生活実態や生活への影響等も把握しながら検討を行い、次期計画に向けて結論を得る。
  • 補足給付に関する給付の在り方…給付の実態やマイナンバー制度を取り巻く状況なども踏まえつつ、引き続き検討。
  • 多床室の室料負担…老健施設及び介護医療院について、在宅との負担の公平性等を踏まえつつ、介護給付費分科会において検討を行い、次期計画に向けて結論を得る。
  • ケアマネジメントに関する給付の在り方…利用者やケアマネジメントに与える影響、他サービスとの均衡等を踏まえ包括的に検討し、第10期計画期間の開始までに結論を得る。
  • 軽度者への生活援助サービス等に関する給付の在り方…現在の総合事業に関する評価・分析等を踏まえ包括的に検討し、第10期計画期間の開始までに結論を得る。
  • 被保険者範囲・受給者範囲…第2号被保険者の対象年齢を引き下げることについて、介護保険を取り巻く状況の変化も踏まえつつ、引き続き検討。

参考資料