最新情報
第268回 社保審・介護給付費分科会が開催される
▶小泉副会長、令和9年度介護報酬改定に向けた基本的な視点(案)について意見
厚生労働省は9月30日、第268回社会保障審議会介護給付費分科会を開催した。議題は以下の通り。
【議題】
1.令和9年度介護報酬改定に向けて
・基本的な視点(案)
全国老施協から委員として出席した小泉立志副会長は、以下の意見を述べた。
▶物価・賃金の上昇等への対応と処遇改善について
デフレ脱却が進む中で、物価や最低賃金は毎年大幅上昇している。そのため、3年に1度の改定ではタイムラグが生じ、事業者の持ち出しは限界に達している。
他職種と遜色ない処遇改善と経営安定の実現には、介護保険料や利用者負担の増大だけに依存せず、国による「公費や別枠財源」の確実な確保が必要だ。
また、複雑な加算による対応ではなく、物価・賃金の変動を機動的に反映する仕組みや、基本報酬全体の抜本的な底上げが必要だ。
▶人口減少・サービス需要の変化に応じたサービス提供体制の構築について
中山間・人口減少地域では、行政、社会福祉協議会、事業者、利用者が地域毎のサービス維持策を議論する「地域協議体」の設置が必要だ。
その上で、新設される「特定地域サービス」の月額定額払い(包括報酬)等の仕組みを速やかに実効化させるとともに、送迎コスト等で苦しむ通所系サービスへの「特別地域加算」の適用拡大など、地域インフラ死守のための手厚い支援が必要だ。
▶地域包括ケアシステムの深化について
医療と介護の連携強化は大前提だが、介護情報基盤やLIFEの活用において、事業所に一方的なデータ入力を強いる構造は改めるべきだ。
また、特養等が「終の棲家」として重度者や看取り、医療連携を果たす機能を正当に評価する報酬体系の構築が必要だ。
▶職場環境の改善と生産性の向上を通じたサービスの質の向上及び介護人材の確保について
現場職員がやりがいのある直接ケアに専念できるよう、記録・報告・各種手続き等の事務作業はAIやAXの活用で極限まで自動化すべきであり、これには事業所の努力だけでなく、開発・導入・ランニングコストへの国の財政支援と、自治体ごとに異なる「不合理なローカルルール」の全廃が不可欠だ。
▶制度の安定性・持続可能性の確保について
制度の持続可能性とは、単なる給付の抑制ではない。特養で78にも上る複雑な加算構造を見直し、算定を躊躇させる過度な要件を整理・統合して基本報酬への包括化すること、それによって利用者・事業者双方にとって分かりやすい、真に持続可能な制度に繋がるのではないか。
(参考資料:全国老施協HP)
https://www.roushikyo.or.jp/index.html?p=we-page-menu-1-2&category=19325&key=21769&type=content&subkey=616686