介護のかたち

介護のグルメ

華やかで食欲そそる

春のレモンちらしずし

2024.03 老施協 MONTHLY

暖かくなってきて春を感じるこの季節にぴったりなちらしずしを紹介。レモン汁&蜂蜜を使用したすし飯はマイルドで食べやすく、サーモンと錦糸卵、菜の花といった食材の華やかさが目を奪います。


華やかで春の訪れを感じさせるちらしずし
フルーティーな酸味が食欲をかき立てる!

レモン汁&蜂蜜を使ったフルーティーなすし飯

 イベントも多いこの季節にぴったりのちらしずし。「シンプルなのに華やかなので、特別な日のメニューに最適です」と語るのは、介護食アドバイザーの渡邉未央さん。

 今回は、米酢ではなくレモン汁と蜂蜜を使うことで、フルーティーな酸味のあるすし飯に。

渡邉「米酢を使った酢飯より酸味がマイルドになるのが特徴です。深い甘みのある蜂蜜を使うことで、減塩なのに満足感が出ます。蜂蜜は溶けにくいため、レモン汁を少しずつ加えながら伸ばすように混ぜると均一に混ざります」

 具材は刺し身用のサーモンを使うことで下処理もいらず、良質なタンパク質を取ることができます。

渡邉「サーモンは栄養が豊富なのはもちろん、柔らかく食べやすい食材。嚥下状態によっては細かくたたいてもOK。またタイなどを追加するとより華やかになります」

 春ならではの食材の菜の花は、蒸すことで柔らかくなります。

渡邉「茎の筋も小さめに切ることで食べやすくなります。咀嚼力が低下している方はアボカドなどで代用するのもおすすめ。今回でこの連載は最終回ですが、今後もおいしい料理を提供してください」

One Point

サーモンに塩を振ることで臭みが取れ、味が引き締まります。また塩味が付き余分な調味料が不要に。錦糸卵は水と砂糖を加えることで硬くなりにくいです。

渡邉未央

渡邉未央

Profile●わたなべ・みお=介護食アドバイザー、料理研究家。「食を通じて人々をHAPPYに」という信念のもと、アイデアあふれる簡単&楽しい料理を提案。工夫を凝らした家庭料理や見る人を楽しませるパーティー料理が得意。テレビ・雑誌に出演するほか、企業のレシピ開発なども手掛ける


撮影=磯﨑威志╱取材・文=玉置晴子