こころとからだ
Vol.08 風邪の予防
冬の寒さで空気が乾燥する季節に気をつけたいのが、風邪感染症。
一年を通して流行している風邪でも、この時期は罹患する人が急増します。ワクチン接種とともに免疫力アップをはかり、ウイルスからからだを守りましょう。
風邪の原因となるウイルスは200 種類以上あるといわれています。この冬に注意したいのは、9月から感染拡大中の発熱を伴わないコロナウイルス、倦怠感や関節痛など全身症状を伴うインフルエンザウイルス、重症化すると気管支炎や肺炎に進展するRSウイルス、発熱と激しい咳が特徴のマイコプラズマ感染症などです。
風邪予防の基本は「マスク・手洗い・うがい」。介護職に就いている方であれば、日頃から細心の注意を払っていることでしょう。にもかかわらず風邪をひいてしまった場合は「免疫力」の低下が考えられます。
特に今年は猛暑が長く続いたため、その期間に冷房にあたりすぎたことによって、からだが冷え、11月になっても夏バテの余波で免疫力が回復していない人も多く見受けられます。さらに冬の季節風による喉の乾燥も伴うと、容易にウイルスに感染してしまいがちです。
日常生活のなかに免疫力をアップさせる習慣を心がけることが、風邪を撃退するコツ。なかでも重要なのが「食事」です。良質なたんぱく質や抗酸化ビタミンを含む食材を中心としたメニューを摂取することで腸内細菌のバランスが整い、免疫細胞が活性化します。
次に重要なのが「睡眠」です。特に寝不足は、免疫力向上の大敵。十分な睡眠時間を確保しましょう。また過労やストレスは良質な睡眠の妨げになるため、ぬるめのお湯にゆっくりと浸かって体全体をほぐしたり、休日を利用して温泉などへ足を運んでみるのも一案です。
そしてもうひとつ「からだを温める」工夫も忘れずに行いたいもの。からだの冷えは免疫力低下につながるので、日頃から肩~内臓、鼠径部までを温める工夫を凝らすと同時に、温かい飲み物で喉を潤し、アルコールは控えめにしておきましょう。
また、適度な運動も免疫力向上につながりますが、仕事で疲れたからだにはむしろ休養が必要です。休日に5,000歩程度の散歩を心がけるなど、生活スタイルにあった運動法を取り入れてみてください。
取材・文=和場まさみ