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速報(JS-Weekly)

認知症の人が自由に安心して外出できる取組や対策の充実を

#認知症 #緊急要望書 #認知症の人が自由に安心して外出できる取組や対策

 認知症やその疑いのある人が行方不明になる事案が増加している問題を踏まえ、公益社団法人「認知症の人と家族の会」は12月12日、認知症の人が自由に安心して外出できる取組や対策の充実を求める緊急要望書を厚生労働相と警察庁長官あてに提出した。

 緊急要望書には、「認知症の人が自由に安心して外出できる取組や対策の充実を求める要望項目」として、認知症の人にやさしい環境づくりの促進、各地の警察による捜索時の対応の統一と強化とともに、一部で形骸化も指摘されている地域の捜索ネットワークの見直し、所在地がわかる全地球測位システム(GPS)の利用について機器を身につける本人の意思を尊重するための対応指針の整備を求める項目なども盛り込まれた。

 団体によると、65歳未満の若年性認知症の人は行動範囲が広く、見た目では認知症の行方不明者とわかりづらいために周囲が声をかけづらいという課題があったり、自治体によっては65歳以上の認知症高齢者を捜索の対象としているために捜索が遅れる懸念があることなどが報告されているという。

 家族の会代表理事の鎌田松代さんは会見で「命を守る安全と本人の人権のところで家族も悩んでいる。つらい思いをする人がいなくなるように自由に安心して暮らせる地域をつくってもらいたい」と強調した。  

 認知症が原因の行方不明者として、2023年に警察への届け出があったのは1万9039人。統計を取り始めた2012年時点では9607人だったが11年連続で増加、現在はほぼ倍になっている。多くは無事に見つかるものの、亡くなって見つかる場合や行方がかわからないままの人もいる。

 

(参考資料)

https://www.alzheimer.or.jp/wp-content/uploads/2024/12/20241212-youbousyo.pdf