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速報(JS-Weekly)
介護現場の深刻な「ヒト、モノ、カネ」不足、老健施設の厳しい経営実態
#「ヒト、モノ、カネ」不足 #介護施設 #経営難
東京都医師会の平川博之副会長は10月8日の定例会見で、東京都内の介護老人保健施設が直面する「ヒト、モノ、カネ」の不足に警鐘を鳴らした。特に都内の老健施設では、ガス代が2年前から77%も上昇し、全国平均の2%を大きく上回っている。さらに、給食用材料費も全国平均の5%に対して東京都では10%増加している。これに加え、賃金も正社員では全国平均の27%増に対し、東京都では83%増と急騰している。
●赤字施設の増加と経営悪化の実態
平川副会長は、福祉医療機構の調査データを引用し、老健施設の赤字割合が2011年には9.8%だったのが、2022年度には41.6%に増加したことを指摘。特に東京都の老健施設では、ガス代や給食費の急騰が経営を圧迫しており、施設の運営が厳しい状況にあると説明した。正社員の賃上げ額は24年度全国平均で27%増だったのに対し、東京都では83%増となっており、人件費の上昇も経営に大きな影響を与えている。
●介護現場の危機感と今後の課題
平川副会長は、「2025年が目前に迫っているにもかかわらず、介護現場ではヒト、モノ、カネがいずれも不足している」と強調し、都内の老健施設が直面している厳しい現状を訴えた。特に、今後高齢者人口の増加が見込まれる中で、介護現場の体制を強化するためには、早急な対策が求められていると述べ、政府や地方自治体に対して支援を強化する必要性を訴えた。
(参考資料:https://www.tokyo.med.or.jp/press_conference/tmapc20241008)