こころとからだ
こころの橋わたし
〈お悩み 02〉職場では高齢者の方にやさしくできるのに、家では母に怒ってばかり。自分が嫌になります。
「介」という字には「間でとりもつ」「たすける」という意味があります。
尊いお仕事をされている皆さまのこころとこころをつなぐヒントになれば幸いです。
お悩み
職場では高齢者の方に やさしくできるのに、
家では母に怒ってばかり。
自分が嫌になります。
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妙慶
「なぜ怒ってしまうのか」が わかれば、
接し方が変わるでしょう。
ようこそお便りくださいました。他人様と身内の接し方の違いは誰だってあります。しかしお母さまに怒ったあと、反省されているあなたは素晴らしいですね。さて、「なぜ怒ってしまうのか」がわかれば接し方が変わるでしょう。
理由は二つあります。一つは「期待外れ」を感じるから。身内ほど「こうなってほしい」という思いが強くなります。例えば、「娘のことを気使ってくれるだろう」「私の大変さをわかってくれるだろう」と親に期待してしまうのです。しかし帰宅して自分の言う通りになっていないと「何で負担を増やすの?」と怒りが出るのです。
二つ目は「元気な頃の親と今の親の状態を比べてしまう」から。入所者さまの昔は知りません。介助が必要となった今の姿を見ることでこちらも親身になってサポートできるのです。親の場合は、元気な頃の親と今の親を比べながら心のどこかで淋しさを感じているのでしょう。
人間というのは怒られるとその焦りで正常な動きができなくなります。それがわかれば、むしろ明るい言葉でほどよいプレッシャーをかけてみませんか?
大きな期待をもたず前向きになれる言葉をかけてみましょう。