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速報(JS-Weekly)

政府、2025年度予算の概算要求基準を閣議了解

#社会保障費 #自然増4100億円 #前年度から1100億円減少

 政府は7月29日、2025年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針(概算要求基準)を閣議了解した。社会保障費の「高齢化等に伴ういわゆる自然増」は4100億円とされ、前年度の5200億円から1100億円の減少となった。財務省によると、減少の背景には75歳以上の後期高齢者人口の増加が今年度よりも来年度の方が小さいことが影響しているという。

 年金や医療などの社会保障費は、前年度当初予算額に自然増を加えた額を要求することが認められている。2024年度当初予算の「年金・医療等」に関する経費は35兆6000億円であり、これに自然増分の4100億円を加えた額が要求額の上限となる。厚生労働省は8月末までに基準を踏まえて要求を行う予定だ。

 第11回経済財政諮問会議(議長=岸田文雄首相)も臨時議の前に開かれ、2025年度予算の全体像を決定した。2025年度予算は「骨太の方針2024」に従って編成され、効果的かつ効率的に政策を実行することが求められている。2025年度のプライマリーバランス(PB)の黒字化に向けて、これまでの歳出改革努力を継続することが確認された。

 社会保障分野などの重要政策・計画については、各担当省庁に「エビデンス整備方針」の提出が求められることとなった。諮問会議では、全世代型社会保障構築の重要性を訴える意見が民間議員から出され、医療・介護分野の給付の適正化やサービス提供の見直しといった歳出改革の重要性が強調された。また、社会保障制度の負担についての議論は避けて通れないとし、「年齢にかかわらず、負担能力に応じた応能負担を徹底する必要がある。税と社会保障の一体改革に取り組んでいくべき」との主張も出たという。

 諮問会議終了後、内閣府が議論の概要を説明した。

 

参考資料

https://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/202407/29_p.html

https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2024/0729/agenda.html