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感染症危機対応の新ガイドライン、8月に作成へ
#新型インフルエンザ等対策政府行動計画 #訓練実施を計画
厚生労働省の厚生科学審議会感染症部会は7月17日、新型インフルエンザ等対策政府行動計画の更新に伴う新たなガイドライン(GL)案を巡り議論を行った。新たな感染症危機が発生した場合の対応や平時の備えについて具体的に規定するもの。内閣感染症危機管理統括庁は8月中に新GLを決定し、秋以降に計画に沿った訓練を実施する予定。
ガイドラインの拡充
政府は7月2日の閣議で行動計画の見直しを決定し、従来の9種類のGLを13種類に増やすことを決定した。
感染症インテリジェンス
新GLの柱として「感染症インテリジェンス」が挙げられている。これは「感染症による公衆衛生リスクを探知、評価し、予防や制御方法を決定するため、あらゆる情報源から感染症に関するデータを体系的かつ包括的に収集、分析、解釈し、政策上の意思決定および実務上の判断に活用可能な情報(インテリジェンス)として提供する活動」を意味する。この機能は、2025年4月に創設される国立健康危機管理研究機構(JIHS)に集約される予定。
委員の意見と今後の対応
部会の委員からは、感染症インテリジェンスを担うJIHSについて「科学的な独立性を担保するような記載がGLに必要では」との意見が出た。また、手足口病や溶連菌感染症など新型コロナ以外の感染症を例に、「平時から分析や対応のための感度を磨いておくべき」との声も上がった。
これらの意見を踏まえ、政府内でGLの内容を調整し、決定後に秋以降、政府対策本部や地方との連携、水際対策などで訓練を行う予定。また、来年度以降には都道府県や市町村の行動計画も改定される見通し。
参考資料:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41225.html