#介護事業者の経営力強化　#第10回健康・医療・介護ワーキンググループ（WG）　#社会福祉法人合併・事業譲渡等マニュアル　#社会福祉連携推進法人制度　

　政府は、4月26日に開催された規制改革推進会議の第10回健康・医療・介護ワーキンググループ（WG）で、介護などのサービス事業者の「経営力強化」をテーマに取り上げた。これは初めての試みであり、介護に加えて保育や障害福祉分野の将来的な担い手不足に備え、法人合併や事業譲渡の際の事務手続きの標準化・簡素化など、環境整備の在り方を議論する。

　ヒアリングでは社会福祉法人の資金や施設の弾力的運用、法人合併審査に関する自治体の「ローカルルール」解消などの必要性が指摘された。介護・障害福祉・保育でM&A仲介事業を展開するブティクスの速水健史常務は、合併などに関する自治体の事前相談や運営協議会の審査・承認で「ローカルルール」が存在することを問題視し、整理・合理化が必要だと述べた。

　厚生労働省は介護分野での合併などを後押ししており、社会福祉法人の「合併・事業譲渡等マニュアル」の策定や「社会福祉連携推進法人制度」の施行など、これまでの取り組みを紹介した。一方で、経営者や自治体の意識改革の重要性を指摘し、引き続き取り組む意向を示した。

　委員からは自治体が経営の大規模化・協働化の仲立ちをしたり、中小企業庁による「事業承継・引継ぎ補助金制度」を周知したりすることも必要だとの意見が出た。介護事業者の経営力強化に向けて、政府による環境整備の議論が本格化しそうだ。

参考資料： https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/2310_04medical/240426_01/medical10_agenda.html