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〈厚生労働省〉
第109回介護保険部会、「給付と負担」等について議論
JS-Weekly No.906
#給付と負担 #総合事業 #介護報酬改定
厚生労働省は12月7日、「第109回社会保障審議会介護保険部会」を開催した。本部会では、「給付と負担」の議論とともに「介護予防・日常生活支援総合事業の充実に向けた検討会」の中間整理等に関する報告と意見交換が行われた。
協議題は以下の通り。
- 給付と負担について
- 「介護予防・日常生活支援総合事業の充実に向けた検討会」の中間整理及び総合事業の充実に向けた工程表について(報告)
- 改正介護保険法の施行等について(報告)
小泉副会長、「給付と負担」等について意見
本会から委員として出席した小泉副会長は、以下の意見を述べた。
給付と負担について
物価高騰等による生活への影響もあり、「一定以上所得」だからと言ってその対象者ばかりに負担を強いるのは、それなりの理由と根拠をもって進める必要がある。対象者に対して最大限の配慮と共に、慎重に協議が必要であり、対応案のとおり、見直しによるサービスの利用への影響も考慮が必要だ。
介護予防・日常生活支援総合事業について
総合事業の見直しには、市町村の独自性の発揮しやすい枠組みが必要だ。基本は機能重視で利用者本位の事業とすべきであり、共生社会を念頭に自由度の高い制度設計を行うべき。同時に上限制度運用を見直し、現在までのデメリットを克服した制度に発展していく事を期待する。市町村・事業の担い手の意見をしっかりと受け止めて魅力ある総合事業を描いていただきたい。
経営情報の調査及び分析等、及び介護サービス情報公表制度について
社会福祉法人はすでに計算書類を公表しているが、情報を見に来るのは同業の事業者ばかりではないのか。大変な労力を費やして公表しているため、しっかりと利用者の情報収集に役立ち、サービス選択に役立つ基準として機能してほしい。
「一人当たりの賃金の公表」については、職員の少ない事業所では個人の収入が特定されてしまうおそれがあるので配慮が必要だ。また、サービス内容の公表は良いことであるが、どんどん業務は増大しており、なるべく簡単に情報公表ができるよう配慮いただきたい。
※給付と負担(2割負担の一定所得以上の判断基準のあり方)について
予算編成過程で検討することとしてはどうかとの案に対して賛否が分かれ、厚生労働省から「部会での意見は厚労省が責任をもって反映すること、また結論は後日、部会で報告するとともに今後の在り方についてご指導ご指摘いただく」との説明があり、案の通り承認された。