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速報(JS-Weekly)

〈内閣府〉

OTC薬の遠隔販売に関する厚労省案に厳しい指摘

JS-Weekly No.905

#OTC薬 #遠隔販売 #デジタル

OTC薬の遠隔販売の厚労省案は「デジタルのメリットを損なう」

 11月16日、内閣府の規制改革推進会議「健康・医療・介護ワーキング・グループ」において、厚生労働省の検討会が進めている医薬品の販売方法の見直しなどについて議論した。

 厚生労働省の「医薬品の販売制度に関する検討会」では、デジタル技術を活用したOTC薬(薬局やドラッグストアなどで自分で選んで買える一般用医薬品)の遠隔販売の実現について、「管理店舗の専門家が管理できる受渡店舗の数は、数店舗程度の上限を設けることについての検証を行うこととする」「当面の間、受渡店舗は管理店舗と同一都道府県内に限る」などの案を示していた。これらの案に対しては、ワーキング・グループに参考人として出席した日本フランチャイズチェーン協会の「顧客起点の医薬品流通検討会」座長の荻原肇氏からは次のような厳しい意見が出た。

「管理店舗の専門家が管理できる受渡店舗の数は、数店舗程度の上限を設けることについての検証を行うこととする」点について
  • 管理店舗が管理する受渡店舗数の上限設定について、検証を行う前の段階から数店舗の上限という規定を定めるべきではないと考える。
  • 管理できる店舗数は、具体的な業務内容や用いるデジタル技術などによって大きく変わる。仮に、管理店舗において常時2~3人の体制を構築すれば、数十店舗の管理対応が可能と考える。
「当面の間、受渡店舗は管理店舗と同一都道府県内に限る」点について
  • 物理的な距離を超えて利便性を届けられるデジタル技術を活用する上で、受渡店舗は管理店舗と同一都道府県に限ることは合理性がなく、デジタルを活用するメリットを大きく損なう。
  • 行政区域で画一的に区切ることで、受渡店舗の対応が効果的なエリアなのに、管理店舗が同じ都道府県にないというだけで展開できない、などの弊害が起こることを危惧している。
  • 費用対効果が低い地域では、そもそもこの仕組みを活用した医薬品提供が困難になり、結果的に消費者の医薬品アクセス向上につながらない恐れもある。

 また、ワーキング・グループの委員からも、似たような厳しい意見が相次いだ。

参考資料