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速報(JS-Weekly)
〈厚生労働省他〉
住宅確保要配慮者に対する居住支援機能等のあり方に関する検討会、具体的な検討に向け中間とりまとめ素案を整理
JS-Weekly No.897
#住宅確保要配慮者 #居住支援 #住宅セーフティネット制度
住宅・福祉・司法等が連携し既存の賃貸住宅ストックを生かした仕組み作りを
9月21日、第4回住宅確保要配慮者に対する居住支援機能等のあり方に関する検討会が開催され、「住宅確保要配慮者の居住支援機能等に関する議論の整理(中間とりまとめ素案)」について検討された。この検討会は、今年7月より国土交通省、厚生労働省および法務省の3省合同で、住宅政策と福祉政策が一体となった居住支援機能等のあり方を検討してきた。これまでの議論を踏まえた、中間的なとりまとめの主な内容は次の通り。
現状と課題
- 2015年から2030年までの間に、高齢者全体では約370万人、75歳以上(後期高齢者)では約680万人増加する見通し。
- 単身世帯は世帯類型で最も多く、総世帯数の1/3(約1,800万世帯)を占め、今後も増加する見通し。高齢単身世帯は、2030年には800万世帯に迫る見通し。
- 住宅確保要配慮者の入居に対し、賃貸人(大家等)の約7割は拒否感を有している。その理由として、高齢者については「居室内での死亡事故等に対する不安」が最も多い。
- 平成29年の現行の住宅セーフティネット制度の施行以降、住宅確保要配慮者への居住支援を行う居住支援法人は増加しているが、5割超が赤字となっている。
基本的な方向性
- 福祉施策と住宅施策が、相談から入居後の支援までの一貫した支援体制を構築する。
- 居住支援法人の機能を効果的に活用し、入居中や退去時における対応を充実したものとする。
- 賃貸人のさまざまな不安を解消し、住宅ストックを積極的に活用する。
今後の取り組み
- 住宅確保要配慮者に対する、情報提供や相談体制を構築し充実させる。
- 住宅・福祉・司法等の関係者が連携し、切れ目のない相談、支援などの体制を整備する。
- 従来家族が行ってきたような見守りを行い、必要なときに適切な福祉サービスにつなぐなど、賃借人を継続的にサポートする伴走型の取り組みを広げていく。
- 賃貸人が住宅を提供しやすい市場環境の整備を行う。