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速報(JS-Weekly)
〈厚生労働省〉
厚労省、介護基本指針にヤングケアラーの支援強化を初明記
JS-Weekly No.886
#介護基本指針 #ヤングケアラー #相談体制
ヤングケアラーなどへの支援、地域包括支援センターの相談体制を拡充・強化
厚生労働省は7月10日、「第107回社会保障審議会介護保険部会」を開催し、令和6〜8年度の介護保険事業計画の方向性を決める新たな基本指針の原案を示した。
基本指針案では、約600万人いる「団塊の世代」が75歳以上になる令和7年を見据え、「認知症高齢者の家族、ヤングケアラーなど家族介護者支援に取り組むことが重要」との文言を明記。高齢者介護を担う若者「ヤングケアラー」を基本指針に盛り込むのは初めてのこと。今秋にも決定し、介護保険制度の実施主体である市区町村が策定する令和6年度からの介護保険事業計画に反映させる。
ヤングケアラーとは、病気や障害のある親、祖父母、幼い兄弟姉妹の介護や家事、世話など、本来大人が担うべき役割を負っている子どもを指す。過度な負担は、学業や部活動、健康状態などに悪影響を及ぼす恐れがあるため、行政が早期に発見して支援に結び付けられるかが課題となっている。厚労省による初のインターネット調査結果(令和2年度)によると、「世話をしている家族がいる」と回答した中学2年生は17人に1人(5.7%)、高校2年生(全日制)は24人に1人(4.1%)に上った。また、その頻度も「ほぼ毎日」が約5割を占めていた。
厚労省は新たな基本指針に沿って、来年度以降、各自治体が設置している高齢者支援窓口「地域包括支援センター」の相談体制の拡充・強化を促す。地域の民生委員や社会福祉士などと連携してヤングケアラーなどの相談に乗り、負担軽減につながる行政サービスを紹介する。