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速報(JS-Weekly)

〈内閣府〉

令和5年版高齢社会白書を公開、高齢化や高齢期の暮らし、健康の状況などについて報告

JS-Weekly No.884

#高齢化 #健康寿命

健康寿命は9年前と比較し延伸、平均寿命と健康寿命の差の縮小が課題

 内閣府は、6月20日、「令和5年版高齢社会白書」を発表した。高齢化の状況を見ると、令和4年10月現在、65~74歳の人口は1687万人(13.5%)、75歳以上の人口は1936万人(15.5%)で、総人口に占める65歳以上の割合は29.0%となっている。2070年には、2.6人に1人が65歳以上、4人に1人が75歳以上になると予測されている。

 また、日常生活に制限のない期間である「健康寿命」は、令和元年に男性が72.68年、女性が75.38年で、平成22年に比べ男性は2.26年、女性は1.76年延びており、平成22年から令和元年の平均寿命の延び(男性1.86年、女性1.15年)を上回っている。一方、健康寿命と平均寿命の差である「不健康な期間」は男性では8.73年、女性では12.07年で女性で特に長い。

 介護の状況では、要介護の高齢者と同居している家族らの年齢は令和元年で60歳以上が7割超、70歳以上も4割を超えており、いわゆる老老介護の世帯が非常に多くなっている。

インターネットで情報収集する高齢者は半数超、コロナ禍前と比較し大きく増加

 高齢者の健康についての令和4年度の調査では、社会活動(健康・スポーツ・地域行事など)に参加している高齢者ほど、健康状態が「良い」と回答した割合が高く、さらに健康状態が「良い」と回答した人ほど生きがいを感じる程度は高くなっており、健康状態と生きがいには強い相関関係がみられた。また、コロナ禍によるコミュニケーションの影響に関する令和3年度の調査によると、「コロナ禍により人と直接会ってコミュニケーションを取ること」が「減った」と回答した高齢者が6割を超える一方、インターネットで情報収集をする割合は50.2%と、平成29年度(20.0%)と比べ大きく増加している。収集している情報は、「病気について(病名や症状、処置方法など)」(39.0%)、「病院などの医療機関」(30.1%)、「薬の効果や副作用」(25.1%)、「自分でできる運動(体操ストレッチ等)やマッサージの方法」(19.7%)が多い。携帯電話・スマホを利用し家族や友人と連絡を取る高齢者も令和2年度調査で75.7%と平成22年度、平成27年度から増加している。

参考資料