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速報(JS-Weekly)

〈厚生労働省〉

コロナ発生の届け出、さらなる簡略化で現場の負担軽減へ

JS-Weekly No.842

#事務連絡 #コロナ対応 #全数把握

重症化リスクの低い患者の入力項目を最小限とし、現場の負担軽減

 厚生労働省は8月5日、重症化リスクの低い患者の新型コロナウイルス感染症の発⽣届については、項目をさらに簡略化できることを都道府県等に事務連絡で周知した。厚労省では6月30日事務連絡で既に届け出様式を簡素化しているが、今回はさらに診断⽇や検体の採取⽇、有症状の場合は発症日、ワクチンの接種回数、番地など詳細な住所、氏名のふりがなを削減した。

 オミクロン株の「BA.5」系統への置き換わりに伴い、感染が急拡⼤している。提出書類の項目を最小限とすることで、医療機関の届け出業務の負担を軽減する狙いがある。

 なお、65歳以上の者、重症化リスクの高い者にかかる発生届は従前の通りである。

重症化リスクの低い者の発生届について
記載する項目 下記の7項目について記載し、届け出を行うことが可能
①診断した者の類型 ②報告⽇ ③ふりがなを除く陽性者の⽒名 ④性別 ⑤⽣年⽉⽇ ⑥居住する市区町村名 ⑦電話番号
条件 都道府県などで患者の体調の悪化時に連絡できる健康フォローアップセンターなどを開設し、連絡先を患者に伝える体制が構築されていること

全数把握の見直しについては、感染症法の改正も含め慎重に検討

 感染症法では、全ての新型コロナ患者情報を保健所に伝えることが医師に義務づけられているが、感染者の増加で全数把握の仕組みが現場に大きな負担となっている。

 全国知事会、日本医師会、専門家有志は8月2日に感染者の全数報告の見直しや段階的廃止を求める提言を発表しているが、後藤茂之厚生労働大臣は8月5日の記者会見で、「感染症法の枠組みを守りながら、どうやって具体的な現場が回していけるか、そうしたことを現実的に考えながら対応する」として、当面は、発生届の簡素化などで対応し、全数把握は継続していく考えを示した。また、「どのように感染状況を把握していくかなど課題も多い。時期をしっかり見極め、専門家の意見を伺いながら丁寧に検討していく」と述べ、感染症法の見直しも含め、慎重に検討していく考えを示した。

参考資料