最新制度解説

速報(JS-Weekly)

〈日本医師会〉

新型コロナウイルスの新規感染者再拡大の傾向を受け 自宅療養者をフォローする医療機関の確保や施設と医療機関の連携を強化

JS-Weekly No.839

ポイント

① 各地の医師会が積極的に働きかけ医療逼迫を未然に防止

② 情報共有などの連携強化がカギ


各地の医師会が患者と医療機関をつなぐ

 公益社団法人日本医師会の釜萢敏常任理事は、7月13日の定例記者会見で、新型コロナウイルス感染症の新規感染者が再拡大しつつある状況において、全国の医師会と連携し、各地での診療体制を強化していく方針を示した。

 釜萢氏は、最近の新規感染者等の増加傾向については、「社会経済活動を抑制しなければいけない事態ではない」とし、重症者の急激な増加がその判断基準の一つとなると語った。例えば、高齢者施設でクラスター(感染集団)が発生し、重症者が急増した場合などには、それが医療の逼迫につながると危機感を示した。

 また、自宅療養する感染者へのフォローについて、都道府県によって準備の体制に差があると指摘。さらに高齢者施設の入居者が感染した場合、日頃からうまく連携できていないことから「協力医療機関」が入院の円滑な受け入れなどに応じられないケースが少なくない現状がある。 

  日本医師会では、新型コロナウイルスに感染し自宅療養する場合に、健康観察を行う医療機関の確保を支援したり、施設入居者であれば施設と医療機関との情報共有を橋渡ししたりするフォロー体制の強化を全国の医師会に促していく。