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令和8年熊本地震による被災施設を大山会長が視察 現状・ニーズを確認し意見交換も
全国老施協では、令和8年熊本地震による被災地の現状を把握し、現場の声を聞いて今何が必要なのかをつかむべく、8月13日・14日、大山知子会長が視察を行った。13日には熊本県老施協を訪問し、後藤卓爾会長をはじめ、役職員との意見交換を行った。また、14日には全国老施協DWATを派遣している、特に被害の大きかった4施設を訪問して意見交換を行うとともに、各施設の要望を直接伺った。
熊本県老施協の後藤会長は、全国老施協DWATや熊本県内の施設間応援などの早急な人的支援、九州ブロックを中心とした物的支援には「本当に助かった」としながらも、今最も必要な支援はやはり「人」だと語った。「被災施設の職員の中には、自宅が被災し、自身が被災者である者が大勢いる。何とか踏ん張って頑張ってはいるが、災害を理由に離職しなければならないケースが出てきている。応援派遣の職員が希望人数に達していない施設もあり、引き続き人的支援をお願いしたい」(後藤会長)。
大山会長は、熊本県老施協の活動を高く評価。「後藤会長が率先して動いておられるとともに、指揮系統がはっきりしていて、役員の方々の役割分担が明確。しっかりと的確に動けているという印象を受けた」とした。10年前にも大きな地震被害があった熊本県。良い経験ではなかったにしても、その経験に助けられ、大きな災害にも右往左往せず、しっかりと冷静沈着に動けているのではと感じたという。
「これから、人手が足りない中で気を張って頑張っている方々もどっと疲れが出てくる。組織の力を最大限に生かし、われわれ全国老施協だからできる支援を継続して行っていくとき」(大山会長)。


特別養護老人ホーム 希望[八代市]
◉ ショートステイ、デイサービスと特養が併設。
◉ 10年前の地震の際には福祉避難所として地域の方を受け入れたが、今回は自施設が被災。
◉ 停電が発生したため、利用者の安全確保のために他施設へ避難した(7/29午前中に避難、8/2に電気が復旧、8/3に施設に戻り搬送)。熊本県老施協が受け入れ施設を迅速に確保。


特別養護老人ホーム しらぬい荘[宇城市]
◉ 利用者180名以上の熊本県内で最も大きな施設。地震発生直後は、瞬時の判断で「こちらの方が安全」と施設内の比較的安全な場所に利用者を避難誘導。
◉ 20名以上いる外国人の職員も含め、職員が本当に一生懸命働いてくれていることに感謝。
◉ 災害時に、施設同士で助け合うのは難しい。組織に入っていたからこそ支えてもらえた。
⬆写真を使って当時の様子を説明してもらう。利用者は施設内のホールに集まってもらい、ケアを行った
⬆入浴介助をしていた全国老施協DWAT(鹿児島県)旭生会スタッフと
特別養護老人ホーム 早尾園[氷川町]
◉ 停電時、自家発電装置の燃料(ガソリン)が十分になく、備えの重要性を痛感した。
◉ 職員の半数が地元の住民で、その半数は自宅が半壊の被害に。疲れがたまっていることもあり、できる限り勤務調整をして休ませたい。
◉ 応援派遣の職員には、とても助けられており、自ら進んで動いてくれる姿に大きな力をもらっている。
◉ 年末も視野に入れ、復旧に取り組んでいく。
⬆意見交換の様子。職員の身体的な疲弊やメンタル面へも配慮したシフト変更などが必要
⬆災害物資拠点(支援物資)としても活動。重要な役割を担っている
特別養護老人ホーム やすらぎ荘[氷川町]
◉ 障害者施設、グループホームと特養が併設。特に特養で人手が足りない状態だった。
◉ 熱中症の疑いで一時入院した利用者がいたが、全国老施協DWATが入って、全員の体調をチェックできた。
◉ 職員が出勤してくれているだけでも非常にありがたいが、身体的にも精神的にも疲れが出ている。ギリギリでシフトを回している状況。
⬆意見交換の様子。地震後は電気が通らず、DCATに利用者を搬送してもらった
⬆何でもこなし、夜勤の職員への気遣いもする、「動きがすご過ぎて」感動を呼んだやすらぎ荘スタッフと
被災施設への迅速かつ適切な支援を目指し全国老施協・災害対策本部を設置(7/28)
震度7の地震発生を受け、全国老施協では、会員施設(被災施設)等の被害の迅速な把握及び軽減・復旧を図るとともに、支援要請に対して適切に対応するため、令和8年7月28日16時45分、全国老人福祉施設協議会災害対策本部(本部長:大山知子)を設置した。
災害対策本部では緊急連絡先を開設し、寄せられた被害状況等を、迅速に厚生労働省、熊本県、熊本県老施協等関係機関と共有する体制を整備し、熊本県及び周辺地域の被災施設へ活用を呼び掛けた。
災害対策本部構成員
| 本部長(最高責任者) | 大山知子 会長 |
| 副本部長 | 瀬戸雅嗣 副会長 |
| 里村浩 常務理事 | |
| 本部員 | 林隆浩 災害対策委員長 |
| 災害対策委員会担当職員 |
令和8年熊本地震関係連絡会議を開催(7/30)
被害状況や熊本県老施協の活動状況について情報共有
令和8年7月30日18時30分からは、「令和8年熊本地震関係連絡会議」を開催した。メンバーは全国老施協の正副会長、常任理事、各ブロック理事、常設委員会委員長及び災害対策委員会委員。全国老施協DWATをはじめ被災地支援に関わりのある各地の役職員が参加し、被害状況や熊本県老施協の活動状況について情報共有を行った。
現状説明では、熊本県老施協とは今後、毎日ミーティングを行うこと、水や衛生備品、食料などの不足に対しては、県外からの支援が届くまでの間、熊本県老施協内の備品の共有等で対応していることなどが報告された。意見交換では、石川県の紙谷靖博理事からの令和6年の能登半島地震での被災経験を踏まえた助言などさまざまな意見が交わされた。
大山会長は、「九州、熊本の要望・意見を聞きながら速やかに支援をしていきたい」と話した。
九州ブロック老施協会長会議を開催(7/31)
熊本県老施協・九社連老施協が被災施設支援を開始
令和8年7月31日13時30分より、「九州ブロック老施協会長会議」を開催した。全国老施協の正副会長と常任理事、九州ブロック(福岡県、福岡市、北九州市、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県)各老施協の正副会長が参加し、現地の被害状況及び支援状況についての情報共有を行った。
[熊本県老人福祉施設協議会(後藤卓爾会長)の動き]
● 地震発生直後…会員施設へ緊急アンケートを実施
● 翌29日…第1回災害対策会議(オンライン)開催。避難の必要性や水不足などの課題を共有。県内加盟施設への協力を呼び掛け、5か所を物資拠点として、水の集積・配送を開始
● 30日…九社連老施協に対し、水、食料、衛生用品の支援を要請
[九社連老施協(永原澄弘会長)の動き]
● 30日…熊本県老施協からの依頼を受け、九州ブロックの各県老施協へ支援物資の提供を要請
● 31日…ペットボトルの水やアルファ米、缶詰パンなどの搬入を開始
今後は被災状況の変化に応じて支援内容を見直しながら対応を進める。
被害が大きかった施設では、利用者の多くに発熱が見られ、30日には21名が救急搬送されるなど、厳しい状況が続いていること、職員の疲労も著しく、支援の必要性が高まっていることなどが報告された。
大山会長がDWAT派遣について質問したところ、後藤会長は、「まずは県内で対応し、不足する部分を九社連へ要請する」という段階的な方針を示した。
令和8年熊本地震義援金の呼び掛けに全国から1か月で12,566,345円
全国老施協では、熊本を中心に甚大な被害をもたらした「令和8年熊本地震」で被災した老人福祉施設・事業所の支援を目的として、義援金の募集を開始した。呼び掛けを開始した8月7日からおよそ1か月で、全国から集まった義援金は、285件12,566,345円となった(9月7日現在)。
[支援の内容〔義援金の使途〕]
〈1〉現地への支援活動
①物資の調達
②物資の運搬に要する経費(人件費、燃料費等)
③介護職員等人材の派遣
④被災県・市老施協及び被災施設への義援金
〈2〉その他必要な支援
①緊急避難(避難先の確保、移送支援等)
②その他
[義援金の募集について]
▶︎募集期間:8月7日から9月30日まで(予定)
▶︎支援方法:「送金通知書」をFax送信
(Fax:03-5211-7706)
⬇下記へ振り込み
この義援金の支出については、厚生労働省事務連絡(令和8年8月7日付)により社会福祉法人の寄付行為に関する特例的な取扱いが認められている。
被災地ではさまざまな支援が必要です。ぜひ、皆さまの温かいご支援を!
被災地からの要請を受けて人的支援を実施 6施設で活動 全国老施協DWAT
全国老施協・災害対策本部(大山知子本部長)は、熊本県老人福祉施設協議会(後藤卓爾会長)からの要請を受け、8月2日から県内6か所の施設へ全国老施協DWAT派遣を開始した。派遣元は、熊本県内施設から開始、次いでDWATを設置している九州、中国、四国及び東海北陸ブロック各県の老施協・デイ協に応援派遣を呼び掛けた。9月8日現在で、熊本県老施協と合わせ、計15県・市の老施協から延べ361人日(実人数113名)が派遣されている。
| 派遣先 | 状況 | 派遣期間・人数 |
| 特別養護老人ホーム キャッスル麦島(八代市) | 施設内ひび割れ(亀裂)、備品倒壊による破損、利用者のけが2名(軽傷)、職員1名(骨折) | 8月2日~8月31日[19名] |
| 特別養護老人ホーム やすらぎ荘(氷川町)❶ | 建物ひびあり、備品の破損多数 | 8月3日~8月31日[51名] |
| 特別養護老人ホーム 早尾園(氷川町) | 天井等のひび破損、屋内外の機器類の損壊等、酷暑による発熱24名、けが・既往症悪化3名 | 8月4日~8月18日[32名] |
| 特別養護老人ホーム しらぬい荘(宇城市)❷ | 別館損壊(天井崩落による床損壊)、別館の利用者を本館に移動し過密状態 | 8月5日~8月31日[124名] |
| 特別養護老人ホーム 希望(八代市) | 天井から電灯が外れている、備品倒壊による破損、利用者のけが2名(軽傷)、職員2名(骨折・骨折疑い) | 8月8日~8月30日[19名] |
| 特別養護老人ホーム ゆうとぴあ(熊本市南区) | 自宅半壊の職員5名、利用者との避難中ガラス破片で全治3か月のけが1名 | 8月18日~8月28日[9名] |
9月以降、2施設(特別養護老人ホームすずらんの里、特別養護老人ホーム祥麟館)追加

文=早坂美佐緒(東京コア)
⚫ 銀行名(番号):三井住友銀行(0009)
⚫ 支店名(番号):東京公務部(096)
⚫ 口座(番号):普通預金(0023461)
⚫ 口座名義:公益社団法人全国老人福祉施設協議会 災害支援事業 会長 大山知子