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加齢性難聴による「聞こえ」の悪さが転倒リスクを高める
#加齢性難聴患者 #補聴器
▶影響を軽減するための第一選択肢は「補聴器」
東京都健康長寿医療センターの研究グループは、加齢性難聴患者が補聴器を装着することにより、認知機能のみならず歩行機能も改善する可能性があることを明らかにした。
高齢期の聴力低下は認知症発症や転倒発生、社会的孤立のリスク要因であることが知られている。そのため補聴器の装着といった早期の介入が望まれており、それにより認知機能低下や社会的孤立の発生を予防する可能性が示されてきたが、補聴器の装着が高齢者の運動機能にどのような影響を与えるかについては明らかにされていなかったため、研究グループは歩行機能に着目して影響を検討した。
研究グループは同医療センター耳鼻咽喉科にて、2020年から2021年の間に「加齢性難聴」と診断され補聴器の装着を勧められた患者のうち、研究参加に同意した10名を対象とし、補聴器装着直後と補聴器装着1年後に複合的な調査を行った。
その結果、補聴器の装着により歩行中の一歩に要する時間が顕著に短縮された。これは、補聴器によって歩行時の足の動き(足の回転)が改善されたことを示している。さらに、このような歩行機能の向上に伴い、転倒に対する恐怖感が軽減されたことも確認された。加えて、全般的な認知機能、記憶機能、および身体的・精神的・社会的に良好な状態を示すウェルビーイングにおいても改善が見られ、補聴器装着が多方面にわたるポジティブな影響をもたらすことが明らかになった。
研究グループは、このような補聴器の利点を踏まえると「耳の聞こえの問題」に対する早期の対応が、安全で質の高い生活を実現するために重要であると考えられるとしている。
(参考資料:https://www.tmghig.jp/research/release/2025/0417.html)